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隻眼男と白兎

第6章 知らない人について行くのはロクなコトがない


澄み渡る青空!

寒すぎないこの気温!!


今日は絶好の


お買い物日和だァアアア!!



数時間前江戸の近くにまで到着した鬼兵隊艦隊。

私と高杉さんは今日は江戸にお買い物するために、
今運転手の隊士さんと一緒に小型船で江戸の港に向かってます。

「高杉様、チサさん、着きましたよ」

小型船の旅も数分。
私たちはたくさんの大きな船に囲まれた大きな港に到着した。

港だといってもさすが江戸、たくさんの人や天人で溢れていた。

「おら、コレ被っとけ」

高杉さんさんが私の頭に菅笠を被せる。

顔は割れていないとはいえ、私も立派な鬼兵隊。
念には念を入れておけということか。

「では私はここで二人をお待ちしております。いってらっしゃいませ」

私は運転手の隊士さんに手を振ると、ウキウキした気分で江戸に向かった。


しかしそんな淡い期待は何処へやら。

私は今高杉さんに連れられて人通りのない路地裏のような所にきている。

空は青空だってのにこの場所は太陽を遮り、どんよりと薄暗い。

心なしか不気味だ。


いや、前向きに考えろチサ!

いってみれば今日は高杉さんと二人でお出かけ=デートだ!

どんな場所だって高杉さんと二人なら嬉しいだろう⁉︎

そうだろ⁉︎チサ⁉︎


ちらほら見かける天人が私達を見てヒソヒソ話している。

「オイ、美味そうなガキがいるぜ」


やっぱムリィイイイイ!!!

今美味そうって聴こえたよ⁉︎

美味そうって言ったよね⁉︎

私のコトかァア⁉︎

いやいや、私なんか脂肪ばっかで美味しくなんかないぞ⁉︎


私はひしっと高杉さんの袖にしがみつく。

高杉さんが迷惑そうに私を見たような気がしたが、

きっと気のせいだ。

今はそれどころじゃないんだ高杉さん。

察しておくれやす。


そんなこんなで歩いていると、いつの間にかこじんまりとしたお店の前についた。

「ここだ」

ここって言われて、私は店をまじまじと見つめる。

看板らしき物も何もない。


『あのォ高杉さん?ここはいったい何屋さんなんですかね?』

「武器屋」


私の初デート場所は

武器屋という、なんとも少年心をくすぐる場所でした。

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