第5章 早起きは三文の徳
午前6時。
鬼兵隊女中に就職して早いもので三日目。
私の朝はめっきり早くなった。
起きたらすぐさま顔を洗い、
寝癖直しにドライヤーをかける。(また子ちゃんが恐ろしいから)
そして昨日洗濯し終わった以前から愛用の弓道着に着替える。
やっぱり着慣れているこの服が一番しっくりとくる。
この世界の服も可愛くて好きなんだが。
うん。
いかんせんまた子ちゃんの服は露出度が高い。
そして日課になった甲板でのラジオ体操をし、一服をしてから仕事に入る。
何百って数の隊士の人の洗濯物を何台もある洗濯機にぶち込み、その間に朝ごはんの手伝いに行く。
私が料理を手伝いに来てからご飯が美味しくなったと評判なので嬉しい限りだ。
そしてご飯を食べる前に大量の洗濯物を干しに行く。
それが終わればひとまずご飯と休憩が待っている。
食堂に行き、いつものように高杉さんを探す。
私のご飯の定位置が恐れ多くも高杉さんの隣だからだ。
だが今日はいつもと違い高杉さんはいなかった。
だから今日はまた子ちゃんの隣で食べた。
私が作ったデザートのプリンを頂戴しようと思ったら怒られた。(当たり前か)
ご飯を食べ終わっても高杉さんはいないようだった。
私が食堂を後にし、少しの休憩を取ろうと部屋まで歩いていると、高杉さんの部屋の前で何やら立ち往生している万斉さんに出くわした。
「あ、チサ」
『おはようございます万斉さん!』
ご飯を食べてこれからゴロゴロできる私は今最高に気分がハイってやつである。
万斉さんはまるで品定めをするように私を見つめて、
「チサ…お主、晋助を起こしに行ってはくれぬか?」
高杉さんを?
私が?
『そ、そそそれはつまりモーニングコールってやつでござるか⁉︎』
「そうでござる。モーニングコールでござる。てか真似すんなでござる」
私がモーニングコールってことはつまりだよ⁉︎
高杉さんの寝顔やら、あられのない姿を拝むことができるって事だよ⁉︎
そんなん…
『やります!てかその大役是非やらせてください!』
「それは助かるでござる。では頼んだでござるよ」
万斉さんが安堵と、そして哀れみの目をコチラに向けていたが、
超最高に気分がハイになってる私が気付くはずもなかった。