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隻眼男と白兎

第23章 アニメ化もだいぶ経っちゃいましたけどね



『さすが高杉さんですっ!』

言いながら、あまりの嬉しさに高杉さんへダイブしようとして、

呆気なく躱された。

『うぅ…ヒドいです高杉さん…』

「うるせェ、自業自得だ」

頭から畳に落ちて涙目の私を気にするでもなく高杉さんは煙管に火を灯しはじめる。

煙を吐いて、

「まァ、アニメアニメ騒いでるが…
お前ェはアニメ出ねェけどな」

『高杉さん、それ言っちゃアカンやつです』


なんだか、こんな風に高杉さんと話せるのが随分久しぶりな気がする。

銀さんの家に行っていたのはほんの半日程度なのに、それ以上に長い時間が私の中に流れていたかのような不思議な感覚が私の中に残っている。


『フフッ』

「どうした?」

『いや、なんか高杉さんと話せて安心したなーって』

「なんだそりゃ」

こんな風に高杉さんと話せる事にひどく安心している私がいる。

それが何なのか、私にもわからないのだけど。


「ククッ…まァ、良かった、な?」

そう言って微笑んだ高杉さんはなんだか嬉しそうに見えた。

それに私も嬉しくなって微笑み返す。


しばらく穏やかな時間が流れて、


「ガキ、歌え」

『へ⁉︎』

突然言われた高杉さんの命令に、私は思わずビックリして素っ頓狂な声をあげた。

『そ、そんないきなり⁉︎』

「最近お前ェの歌聴いてねェと思ってな。
お前ェが大人しく歌えば、朝帰りしてきた事は不問にしてやらァ」

『さっき許すって言ったじゃん⁉︎』

「もう止めた。許さねェ」

『わァアアア!歌います!歌いますから!!』

慌てて思わず承諾してしまったが…

いきなり歌えと言われても何を歌おうか………


うーんと首を傾げ、



ピコン!


閃いた。


私はすぅ、と息を吸い込んで、
歌を紡ぎ出した。



ーーDAY BY DAY BY DAY BY

全身全霊懸けて あなたを守り抜くと決めたーー


私は、この世界の住人じゃないけど、

この歌、この詞は、

私にピッタリだと思うんだ。


私は、どんな時だって、

全身全霊のせて高杉さんと共に戦うよ。




「良い歌だな」


歌いながら、高杉さんがそう呟いたのが聴こえた。





アニメ化!本当におめでとう!!



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