• テキストサイズ

隻眼男と白兎

第23章 アニメ化もだいぶ経っちゃいましたけどね




こうして長い長い彼女達の1日は幕を閉じ、



そして再び新しい一日となって朝を迎えることとなる。





カチッ





***



『ただいまー!!』

「おかえりなさい」

「あ、チサおかえりっス!」


時刻は午前7時5分前。
鬼兵隊の朝は忙しい。

そんな皆が忙しなく動いてる中でも、私の帰還に気付くと挨拶を交わしてくれる。

会う人会う人と挨拶を交わしつつも、真っ先に向かうのは

愛しの高杉さんの部屋。

『高杉さん!チサただいま戻りましたぁ!!』

勢いよく高杉さんの部屋の襖を開けると、そこには大好きな高杉さんの後ろ姿。

ちょうど着替えようとしていたところらしく、袖を片腕に通し着物を整えている。

『た、高杉さん?』

呼びかけてもなかなか振り返ってくれない高杉さんに不安を覚える。


朝帰りなんてしたから怒らせちゃったかな…?


再度チャレンジ!!

『高杉さん…チサ、ただいま戻りましたよぉ…?』

「………遅いんだよテメェ」

振り向いた高杉さんのなんとも真っ黒なオーラに刺し殺されるような視線。


や、やっぱり怒ってらっしゃったー( ; □ ; )

『ごめんなさいィイイ!!』

高杉さんの側まで走り寄ってスライディング土下座をきめる。

『アニメ始まって調子に乗ってましたァア!
だって!OPの高杉さんめっちゃカッコいいんですよ⁉︎もうマジで惚れるレベル!何回でもスロー再生必至ですよ⁉︎あ!もちろんリアルの高杉さんもとっても素敵です!!愛してます!あいらぶた!か!す!ぎ!です!!だから許してェエエエ⁉︎』

頭を畳に擦り付けながら喚く私。

しかし、それでも一向に沈黙が終わらない高杉さんの方をチラリと頭をあげて見ると、

高杉さんは私から顔だけ背けるようにして立っていた。

『た、高杉さん?』

「…もういい、わかった」

『それって、許してくれるって事ですか?』

「あァ」

高杉さんの方をよく見れば、その背けた横側が少しだけ赤みを帯びていることに気付く。


…もしかして、高杉さん照れてる?
/ 250ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp