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隻眼男と白兎

第23章 アニメ化もだいぶ経っちゃいましたけどね


「神楽あと一息だ!」

「はいネ!」


カチッ

***

新郎であるゴッさんがロケットパンチを装着する。

一方のお妙ちゃんもニコニコと微笑みながら拳を構える。

「え?アレ?」

そのままゴッさんのロケットパンチとお妙ちゃんの拳が一直線にお互いへと飛んでいき、

「これ、ロケットパンチ…」

お妙ちゃんの拳がゴッさんのロケットパンチを粉々に破壊した。

「ていうか姉上素手ですがァアアア⁉︎」

反動で大きく傾ぐゴッさん。

舞い散るロケットパンチの破片に、

「出たァア!電池が遂に出やがった!!」

握られていた電池が遂に姿を現わす。

「これで時計は!!
世界の時間は元に戻るぞォオオ!!」

私達は一目散に電池へと駆け寄った。

『今までに起こったこと、全部無かったことに出来るゥウウ!』

「探せェエ!どこだ!どこいった⁉︎⁉︎」


皆で落ちたはずの電池を探して早数秒。

「「「『あ』」」」

「あの…銀さん…この電池…」

『単三じゃなくて単四だ…』

「え…」

私たちがあまりの衝撃的事実に固まっていると、
突然ピーピーと警告音のような音が鳴り響いた。

《まもなく電池が切れます》

時計にそんな文字が浮かび上がっていたのを確認したのが、私たちの最後の一瞬だった。



その時、

全宇宙の時は、


本当に止まったのだ。







ーーー


作者【だから今までの四人以外の会話は全て想像だってあれほど言ったじゃんか!原作通りに進めたのは私だけど!これからどーしろって言うのさ⁉︎】


そんな中、

止まったはずの時間の中で動き出すモノが一人、

ゴスゴスゴス

「あんたら何やってるゴスか」

作者【あれ?ゴッさん?君動けんの?】

「アンタ誰ゴスか…」

作者【この小説の作者だよw
コイツら止まっちゃったんだけどどーする?
ゴッさんに任せて新しい小説書いていい?】

「私に降らないで下さいよ…。大丈夫です、電池はここにあります」

そう言ってゴッさんはタキシードの胸ポケットから、四人があれほど必死になって探していた単三電池を取り出した。

作者【ゴッさん…君何者?】

「私だけ残されてもこの後、こんな小説一人で背負い込めないゴスからね」

そしてゴッさんは電池の完全に切れた時計に取り出した電池を入れて、再び時計を巻き戻した。
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