第23章 アニメ化もだいぶ経っちゃいましたけどね
「ダメだ…。何度やり直してもじーさんか長谷川さん、どちらかが死ぬ未来になっちまう」
長谷川さんが源外さんを羽交い締めにし、二人して緑色の触角を生やした人の放つ魔貫光殺砲に貫かれてる場面を前に、銀さんが落胆しながら呟く。
「どーしてこんな未来になったァア⁉︎つーか二人とも死んでんでしょうがァア!一体何をやったら2人が魔貫光殺砲に貫かれる未来に辿り着くわけェエ⁉︎」
「細けぇ事はよく覚えてねぇよ。
だがおそらく、奴らの死の原因は魔貫光殺砲でもトラックに撥ねられた事でもねぇ」
いや、その細かい所が一番聞きたいんだけど⁉︎
何で二人が一緒にいるの⁉︎
何で二人が魔貫光殺砲に貫かれてるの⁉︎
何でピッコ◯さんが銀魂にいるのォオオオ⁉︎⁉︎
「俺たちだ」
私の心のツッコミなど露知らず続けられた銀さんの言葉に思わずハッとする。
「つまり俺たちがじーさんに時計を直してもらおうと接触した事自体が奴らの死亡フラグだったんだ。
その時点で誰かが死ぬ運命に突入していたわけだ」
まるで某アニメ、シュ◯ゲのような展開に私は頭を抱える。
あー頭痛くなってきた。
誰か未来ガジェット研究所のラボメン呼んできて…。
(わからない人は“シュタインズゲート”で検索けんさくぅ)
「それ以降トラックを止めようが、◯ッコロを止めようが、奴らの死を防げるワケがねぇ。
奴らを死なせない方法はたった一つ」
『それは私たちが彼らに接触しない事…』
でも、それは時計を直すことも永久に出来ないことも意味している。
「それじゃあ!時計を直す方法は無いって事ですか⁉︎
源外さん以外にこの時計を直せる人がいるわけない!
世界はこのまま止まったままって事ですか⁉︎」
「いや、世界を救うだけのルートならただ一つある」
銀さんの言葉に新八くんの顔が見る見るうちに青ざめていく。
「まさか源外さんの代わりに長谷川さんが死ぬルート?
世界を救うためには誰かを犠牲にするしか無いって言うんですか⁉︎
そんな方法僕らに選べって言うんですか⁉︎」
新八くんの悲痛な叫びが辺りに響く。
しかし、銀さんの返答は私たちの最悪の想像とは懸け離れたものだった。
「誰がそんな事言った。
誰かが死んじまうくらいなら、時計なんて直さないほうがいい」
シャキーン
「電池を交換すれば良いじゃぁああん?」