第22章 アニメにも原作にも譲れない何かがある
『じゃあ聞くけど!新八くんは三万年お通ちゃんのおっぱい揉まなくていいの⁉︎こんな滅多にないチャンス逃すつもりなの⁉︎』
「三万年おっぱい揉んでる時点で悲観しかできねーから!!そんな卑劣なマネ出来るわけないでしょオオ⁉︎」
お?新八くん、この誘惑に耐えるつもりか?
なんて真面目な…
「3時間ぐらいにしときます(キリッ)」
なんてことなかった!!\(^o^)/
「よし!じゃあ俺は結野アナのケツの穴に……!!」
三人各々ゲス顏に顔を歪ませ走り出す。
が、
ドォォンン
「私が時の番人になったからにはゲス共に好きにはさせないネ。
油売ってないでさっさとガラ空きになった銀行、強盗してくるアル」
ふうと傘から立ち上る煙を吹き消し、その傘を肩に担ぐ神楽ちゃん。
ねぇ、神楽ちゃん神楽ちゃん。
そのゲス共の中に私も入ってるのカナ?
神楽ちゃん神楽ちゃん。
神楽ちゃんもよっぽどゲスい事言ってるって分かってるのカナ?
「ま、待て待て神楽…。
俺が考えなしにこんな所まで来たとでも?」
大江戸銀行の入り口まで吹き飛ばされた私の横にいる銀さんがボロボロになりながらも、神楽ちゃんを呼び止める。
「ん?」
神楽ちゃんの視線の先を追いかけると、そこには“からくり堂”の看板があげられた民家があった。
「源外のじーさん家?」
私たちは揃って“からくり堂”へと向かう。
そして中を覗き見た神楽ちゃんは一つため息を吐くと、私たちに背を向けながら悪態をつく。
「バカあるか。確かにいつものじーさんならどんな物でも直してくれるネ。
でも今の鼻クソほじったまま止まってるバカ面に何ができるアルか?」
私も目の前で立ち止まる銀さんの後ろから家の中の様子を覗き見る。
そこには神楽ちゃんの言った通り、少しいかつそうなおじいちゃんが鼻の穴に人差し指を突っ込んだアホ面のまま、止まっている。
私は初対面だが、あれが発明家、平賀源外その人なんだろう。
「そう。何をするにも時が止まったままじゃどうにもならねぇ…」
淡々と語る銀さんを見上げると、
銀さんは目の奥に希望の光を宿してニヤリと笑っていた。
「じゃあ進ませればいい。この手で!」
「「『えっ⁉︎』」」