第22章 アニメにも原作にも譲れない何かがある
**銀さん回想シーン**
「昨日飲んだ帰り道…」
酔ってた銀時はふらりふらりとおぼつかない足取りで帰宅路へとついている。
そこへ不意にコロコロとこの時計が転がってきた。
転がってきた先にある空き地に大きなUFOが地面にめり込み大破し、死屍累々の山があるのを気にも留めずにそれを拾い上げる。
「落ちてたもん拾ってな…」
「そんなモンよりトンデモねぇモン横に落ちてるぅうう!!」
回想にも関わらず新八くんが思わずツッコミを入れる。
「あー。そーいや周りに酔っ払いどもが酔い潰れてて、真っ赤になって地面に転がってたな」
「酔っ払いじゃねぇだろ!!血まみれになってんだろ!!」
*再び回想に戻るよっ☆*
「頼むっ…!私達の代わりにソレを…!」
今にも絶命しそうなほどに血を流している、顔が時計の形をして頭に触角が生えてて、いかにも“宇宙人”みたいな人が震える手で時計を持つ銀時へと手を伸ばす。
「その三千時間時計を守ってくれ…。
…その時計は…宇宙開闢より十億の世界の時間を司ってきた…。
我々…時の番人が…代々守り続けてきたが……それももう叶わぬ…。
…それが人の手に渡れば宇宙の時は乱れ…必ずや災いが起こるだろう…。
…人の手の届かぬ所へ…封印してく…」
必死に震える声で懇願するも、銀時は…
「おぉええええ」
吐いてました☆
「大事なところ聞いてないよ!
ダメ!ソイツにソレ渡しちゃダメー!」
話半分に、というか全く耳に入っていなかった銀時はそのまま時計を持ち、何事もなかったかのように、フラフラと自宅へと帰る。
「あー気持ち悪いよぉ〜」
布団に潜ってぐるぐる。
「頭痛いよぉ〜」
頭を抱えてぐわんぐわん。
「眠れないよぉ〜」
寝つきの悪さにごろごろ。
「うぅー」
布団を被ってもぞもぞ。
「もう朝だよぉ〜」
鳥の声がちゅんちゅん。
「あー一睡もしてない〜」
途端に鳴り響く目覚ましがじりりり。
「うっるせぇ!もうとっくに起きとるわァアア!」
キレた銀時が鳴り響く時計ごと隣に置いてあった三千時間時計までガッシャアアンン。
……
***
『「全部テメェの所為じゃねぇかァァ」』
勢いよく振り上げた私と新八くんのビンタが同時に銀さんへと降り注ぎ、派手に転がりながら吹っ飛ぶ。