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隻眼男と白兎

第19章 お家に帰るまでが任務


「よーし!今日の任務はコレで終わりっス!」

私は今また子ちゃんと二人でもう何回めかの戦闘任務についていた。

「チサも大分慣れたみたいっスね」

『いやぁ、私まだ…』

言いかけて、私の足元に気絶していたはずの敵が私の足を掴もうと動き出して、

それを見向きもせずにまたこちゃんは撃ち殺す。

「未だに人は殺せないみたいっスけど」

『あぅ』

私は未だに人を殺すことはできないでいる。

だって、つい最近まで平凡な女の子だった私がいきなりテロリストの仲間入りになるなんて誰が予想出来る?

誰も出来ないだろう!!

例えばいきなり、お前魔法少女になれって言われたってそんなすぐ受け入れられないだろ⁉︎
だいたい一話目は主人公戸惑ってるからな⁉︎


「まぁそれがチサの良いトコでもあるんスから!そうしょげないでいいんスよ」

ショボンと俯く私をまた子ちゃんが励ましてくれる。

「あ、そーいえば今何時スか⁉︎」

『え…21時30分…!!』

なんてこったい!

あと30分で冬の◯ナタの再放送始まっちゃうじゃんか!

「よーし!じゃあ船まで走るっスよー!」

そうして私達はいつものようにはしゃぎながら走り出した。


こうやって今日も無事にいつも通りに終わると思ったんだ。


私たちの後ろで怪しい影が蠢いてるなんて気付くわけもなく…。



それは
本当に一瞬の出来事だった。


鬼兵隊の船へと続く暗い路地裏へ入った時、突然後ろから誰か数人の気配がして、

気付いた時には私もまた子ちゃんも何か薬のようなものを嗅がされて気を失ってしまった。


そして目を覚ますと、何処か知らない場所にいた。

しかも両手は縛られている。

ふと隣を見ると、そこにはまだ眠っているまた子ちゃんが横たわっていた。

『…また子ちゃん』

小声で呼びかけ軽く揺さぶってみる。

…起きない。

『また子ちゃん!』

今度は少し大きめな声で呼びかけ、さっきよりも強く揺さぶる。

…起きない。

『まーたー子ーちゃんーー!!』

…起きない(^ω^♯)

ボソッ『…ヨ◯様今日もかっこいいなぁ』

「始まっちゃったスか⁉︎」

ものすごい速さで飛び起きた。

まったく厳禁なヤツめ(^ω^♯)
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