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隻眼男と白兎

第18章 浦島太郎とか理不尽すぎワロス


…ちょ、ごめん。
すごくシリアスな雰囲気で落ちていった手前悪いんだけど…

マジ無理ィイイイ!!

泳げないんだってば!大切な事だからもう一回言うけど私泳げないんだってェエエ!

あ、バタバタしてたら縄抜け出来た。

でも身動き取れたって泳げないのには変わりないから!!

沈んでいく体を必死にバタつかせていると、自力で拘束を解いたらしいお妙ちゃんがそっと私の手を掴んだ。

頑張って目を開けると、

そこにいたのはお妙ちゃんと、いつの間に来ていたのか九兵衞くんと神楽ちゃん。

“もう少し頑張って”

口パクでお妙ちゃんにそう言われ、私は必死に神楽ちゃんにしがみつく。


迫り来るサメ達を容赦なくお妙ちゃんと久兵衛くんがタコ殴りにして、神楽ちゃんに抱えられ水面から勢い良く飛び出す私たち。

「貴様ら!どうして此処に⁉︎」

乙姫が咄嗟にプールを見ると、なんとプールの床に大きな穴が出来ていた。

「まさか、階下から床を突き破って進入しただとォ⁉︎
者共!であえ!」

乙姫に呼ばれ次々と向かってくる亀を容赦なく倒していく三人。
私も負けじと側にいた亀兵隊を殴り飛ばす。

ふと乙姫の方を見ると、一人この場から逃れようと上の階に走っている。

『ここは私たちに任せてお妙ちゃんは乙姫を!!』

私が言うと、お妙ちゃんはうんとうなづいて乙姫の後を追っていった。

それを確認して、私も敵を倒そうと振り向こうとして、

「!チサ!!そっち危ないアル!!」

『へっ⁉︎』

振り向いた瞬間、

私は神楽ちゃんに投げ飛ばされた亀とぶつかった。


…神楽ちゃん…。
言うの遅いよ…

反動で投げ飛ばされた私は、神楽ちゃんたちが開けた穴の中に吸い込まれるように落ちていった。


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