第18章 浦島太郎とか理不尽すぎワロス
獣道を抜けた少し開けた所。
そこでたくさんの亀に囲まれて皆が各々戦っていた。
「オウ待たせたな」
「銀さんっ!」
戦っていた新八くんたちが希望の眼差しを此方に向ける。が、
「今から行くからな、待っとれ、新ぱ……何だっけ?」
「新一郎君じゃぁ。大きくなったのぉ。おいで、50円あげよぅ」
50円って安いな!
そんなツッコミも入ることなく皆目が点になっている。
無理もない。なんてったってイケメンの面影もない(二回目)ただの老人へと成り下がった最強の二人だ。
「えっとぉ…誰?その人達」
「銀ちゃんとヅラアル」
新八くんの問いかけに神楽ちゃんが答える。
「ヅラじゃない!カッ………カーッペッ
……何だっけ?」
『桂だよ』
「そうじゃそうじゃ、カ………カーッペッ」
はぁ。このくだり何回目だよ。
「まさか君たち、俺が竜宮城から密かに持ち出してきた玉手箱Gに触れたんじゃ…」
殻にこもっていた亀もどき、もとい亀梨さんが頭を出して問いかける。
「なんじゃサンプルって」
「知らんわ」
「つーか、さっきから思っとったけお前誰じゃ?」
「お前こそ誰じゃ?」
「ウソォォォオオ⁉︎⁉︎」
私達が妙なコントを繰り広げている間、なぜか親切にも待ってくれていた敵の亀たちが再び私たちを取り囲む。
『はぁ。なんかマズいとこに来ちゃったっぽいね。てか、なんでこんな事になってんの?』
「かくかくしかじかでかくかくしかじかなんですよ」
「マジでか」
今のかくかくしかじかで神楽ちゃんわかったの!?
私何もわかんなかったんだけどォオオオ!
「ここは一旦大人しく捕まりましょう。脱出のチャンスがあるはずです」
そうして私達は亀梨の意見の元大人しく捕まることとした。