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隻眼男と白兎

第18章 浦島太郎とか理不尽すぎワロス


意識を失ってどのくらいの時間が経ったのだろうか。

目を覚ますと、私はどこか知らない砂浜に横たわっていた。
辺りには人っ子ひとり見当たらない。

どうやら私はビーチから遠く離れた無人島に流れ着いてしまったようだ。

あの強豪猛者共のことだから多分みんな無事なんだろうけど…
皆もこの島にいるのかな…?

まさか私だけ……


イカンイカンイカン!

こんな時こそポジティブだ!
むしろこの状況を楽しむんだ!
ここまでの完璧な孤独はそう味わえるものではないぞ!

よし!折角の一人!普段できない事をしてやろう!

……

『ある晴れた日のことー♪』

考えに考えた私は大声で有名なアニソンを熱唱する事に至った。
もちろん振り付けもアリだ。

ダンスに至っては普段恥ずかしくて出来たもんじゃないからね。

あ、なんかキモチ良くなって来ちゃった♡

『おっおきな夢!夢!好きでしょ!』

くるっと回って決めポーズッハイッ!

ザッ

……

目が合ってしまった。

いつからそこに居たのかジト目でこちらを見ている新八くんとマダオに。



『…』

「…あの…何も見てないですから」

バツが悪そうに肩を落とす私を労って新八くんがフォローを入れてくれる。

その優しさが痛いよ…


気マズイまま探索を続けていると、

「か〜め〜は〜め〜波ァァァ!!」

声のした方を見れば、全力で某有名漫画の必殺技を練習している銀さんの姿。

銀さんはまだこちらに気づかない。

「…なんか違うな。もうちょいアレだな。
かめはめっ…」



「…」

そうして各々恥ずかしい場面を回収しつつ皆をパーティに加え、最後にバカを回収したところで全員集合となった。


『さて、これからどうしようか』

「いや、その前にリーダーを俺に決めた方がいいだろ」

「なんで最初からお前に決まってんだよ。まずリーダーを決める方法を考えるリーダーを考えよう」

リーダーがリーダーでリーダーのリーダー?
あれ?今リーダーって何回言ったっけ?


『もう面倒いから長谷川さんにしない?』

「だめヨ。マダオはせいぜい人生のカーテンを閉める係りネ」

「死ねってか!死ねって言ってるよこの娘!」

「ふむ。今日の所は、食事班、寝床班、探索班、カーテン係の四つの班に分かれて…「『カーテン係いらねーよ!!』」

あ、新八くんと被った。
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