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隻眼男と白兎

第18章 浦島太郎とか理不尽すぎワロス



その時またもや突然頭上に大きな物体が現れた。

頭上に浮かぶそれは、

「巨大な亀っ…」

スポーン

「あれ…スッポンですね」

亀目スッポン科キョクトウスッポン属。
亀だけど亀にあらず。
てか空飛べるスッポンってなんだよ。

『もう何でもアリだな』

「いや待て乗り物は俺たちだってボートだぜ。案内人は…」

も〜もたろさんモモタロさん♪
はい。そーです。桃太郎ですね。

「いや、間違ってんですけど」

うん。

昔話すら間違ってる。


「銀時ィ!こんな所で会うとは奇遇だな!俺はきびだんごを頂いた礼にこれから天竺に向かうところでな」

乗っていたのはヅラ。

昔話をブチ壊しにした馬鹿の正体はやっぱり正真正銘のバカだった。

『どこの国の昔話だァアアア!!』

「おや?チサもいるではないか!お主達も天竺へ向かう途中か!だがしかし残念だったな!天竺へは俺が一番乗りだ!フハハハハー!!」

『うるせェエエエ!誰かあの馬鹿落としてェェエエ!あのどうしようもない馬鹿をォォオ!』

すると、私の祈りが天へと通じたのか、突如バカの乗るスッポンに爆撃の雨が降り注ぐ。

「撃てェェ!竜宮城へ行くのは長谷川さんだ!」

その主はどうやらマダオの乗る戦艦のマッチョ亀のようだ。
ありがとうマッチョ亀さん。

でも、え。
ちょっ、待って。

私たちの方にも流れ弾落ちてっからァアアア!!

私たちのボートはもちろん大破され、私たちは海へと投げ込まれた。

撃ち落とされ落下してくるスッポン、スッポンの火炎放射にやられ沈没するヤ◯ト、その中に突っ込んできたクルーザーによって荒ぶった波に各々が流される。


口に、胃に海水が流れ込んでくる。

手足をバタバタとガムシャラに動かす。

だって、

私、泳げな……


そして私の意識は海へと沈んでいった。


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