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隻眼男と白兎

第18章 浦島太郎とか理不尽すぎワロス


「銀さん、いましたか怪しい人?」

「いねーな」

「水着も着ずにカメラ持ってプラプラしてる人とかが怪しいらしいです。女の子の水着姿を隠し撮りしていると見て間違いないです」

「ああそう」

『お前らだァアアア!!!』

炎天下の下、沿岸警備隊本部のテントに腰掛け鼻血を垂らしながら双眼鏡を覗く銀さんと新ぱっつぁんにアッパーを食らわす。

「なっ!何すんだ!」

『何すんだじゃないでしょーが!アンタら揃いも揃って鼻血なんか垂らして!みっともないったらありゃしない!』

「これは違っ!あれだ!ホラ!暑さで!なっ!新八?」

「そ、そそそうですよ!いやー本当暑いですよねー」

『ふーん?』

慌てふためく二人を静かに見下ろす。

「あ!僕暑いから何か飲み物でも買ってきますね!」

「あっ!こらテメっ!」

猛スピードで逃げていく新八の跡をすかさず追いかけようとする銀さん。

しかしそれよりも速く私の手が銀さんの襟元を掴んで、

(お前ぇはここにいろ(^ω^#))

(はぃ…)


震えながら体育座りをする銀さんの隣に腰掛ける。

『はーまったく。だいたい私たち海に来たんですよね?なんで仕事せなあかんのですか⁉︎』

「それはホラ、海も来れて仕事も出来て一石二鳥だ『だまらっしゃい』

開き直る銀さんの頭にゲンコツを落とす。

「俺だってなー!せっかく海に来たからにはキレイなネーチャンとかとキャッキャウフフしてぇよ!!でも仕方ないじゃん!お金ないんだから!」

ヤケになって叫ぶ銀さん。
あ、涙目だ。

「どっかの誰かさんはパーカーなんて着てるしよぉ」

銀さんは横目で私を見てため息をついた。

私は少し考えて、

『じゃあ脱ごっか?』

「いや、いい。俺はロリには興味ない『誰がロリかァァア!!』

顔面パンチをお見舞いする。

私だって!その…あれだ!
脱いだらスゴいんだぞォオオオ!!


「それにしてもお前ぇ、ホントに大事にされてんだな。そのパーカー高杉のだろ?」

『いや、そんな』

「一丁前に独占欲かよアイツ」

そんな、高杉さんが私を独り占め?
なーんてね!きゃー///

ドスン。

気付いた時には無意識に銀さんを突き飛ばしていた。


あ、ゴメン銀さん。
悪気はないぉ(^ω^;)


銀さんを助け起こしていると、遠くから新八くんが何やら血相を変えて走ってきた。
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