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隻眼男と白兎

第17章 雨の日に100%傘を置き忘れる自分は馬鹿



「ねぇ!銀ちゃん!私チサとどこか遊びに行きたいネ」

突然の神楽ちゃんの提案に、銀さんはうーんと悩んで、

「そうさなぁ…もう時期夏休みだから、そしたら海にでも行くか!」

「やったネ!チサ予定開けとくアルよ!」

『え、私も言っていいの?』

問いかけると、笑って頷く二人。

そして三人が新八くんの方を向いて、

「もちろんですよ」

そう言って新八くんも笑ってくれたから、

『ありがとう!新八くん!!』

そう言って満面の笑みを向けると、新八くんは何故か顔を赤くさせて俯いてしまった。

そんな新八くんにニヤニヤしながら近づく銀さんと、心底嫌そうな顔をして遠ざかる神楽ちゃん。

「ムッツリかお前ェは」

「汚らわしいアル!私に近づかないでヨ!」

「お前ら黙れよォオオオ!!」

そうして私は服が乾くまでの数時間この楽しい空間で過ごした。

この短時間で新八くんとも大分仲良くなれた。


空を見れば何時の間にか雨は小雨になっている。


『じゃー私もう帰ります!』

立ち上がり帰り支度を始めると、神楽ちゃんが名残惜しそうにしていながらも三人がお見送りをしてくれた。

「気ぃつけてな」

「チサ!また遊ぶアルよ!!」

「いつでも来てくださいね」


『うん!ありがとー!!』


私は小ぶりに降る雨の中を走り出した。

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