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隻眼男と白兎

第3章 夢じゃないし夢じゃなかった!


あまりの気まずさに
私はずっと(^ω^;)←こんな感じ。

何か話さないと切られるんじゃないかってぐらいピリピリとした空気がバカにでも伝わってくる。


ん?私がバカって?
ノンノンノン。
私は決してバカではないぞ。



「お前ェは何者だ?」


そんな気まずい沈黙を最初に破ってくれたのは高杉サマだった。


…高杉サマ。あなた出来る人っすわ!

さすが鬼兵隊のリーダー!皆をひっぱるその気質!
気まずさをものともしないその精神力!
そしてその端麗なそのお顔!
そこに、シビれる、憧れるっす!!!


とか思ってる場合じゃない!
早く応えねば!

『あ、私!新 チサで「それはさっき聞いた」(^ω^;)』

とっさに口をついた自己紹介は
高杉サマの鋭く遮られる。


…要は詳しい自己紹介でしょ?

自己紹介とは、与える内容と与える雰囲気、話し方などにより多くを情報をその一瞬で相手に植え付ける。

つまり自己紹介が上手くない事は万死に値する。

加えてこの空気の重さ。

…仕方ない。コレだけはやりたくなかったが。
どうやらそうも言ってられないご様子だ。

ここは私の必殺!
合コン時、徹底的にネタキャラに下げまくってからの、不意な女の子の仕草にギャップ萌えを狙う自己紹介ィイ!
をみせてやるッ!キリッ

『どうも、初めまして!
花も恥じらうピチピチ21歳夢見る乙女!
単位?就活?そんなのは糞食らえェエ!!
普通のどこにでもいる女子大生です!?キラッ☆』

…決まった。

高杉サマは知らない言葉に眉を潜めつつ、
呆気にとられたのか目が点になっている。

この必殺技は大抵の人なら目が点になる。
それが成功の証だ。
決してスベったとか、そういうコトじゃないんだからね?勘違いしないでよね?


高杉サマはやがて我に返ったように点になった目が元に戻った。

代わりに高杉サマの目がバカを見るような哀れんだ目つきに変わった気がするのはきっと気のせいだ。


高杉サマはやれやれとため息をつく。

ぁあ、そんな憂いに満ちた顔も素敵ですッ!



「お前ェはいったいどこから来たんだよ」


ため息混じりのその問いはどこか疲弊感が漂っていた。

私と話すと疲れる。
と、前に友達から聞いたことがある。

どうやら私のテンションについていけないらしい。

まぁそれも才能ってやつだよね⁉︎←
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