第2章 ユキとファル
『だって今朝から何も食べてないんだよ?』
「‥‥‥‥」
呆れた様子でじっと私を見つめるファル。
「‥‥‥‥‥‥お前、コントラクターか?」
『‥‥‥‥こんとらくたぁー?‥‥って、何?』
聞き慣れない言葉。
「‥‥‥‥いや、何でもない」
少し考えてから、ファルはクルッと後ろを向いた。
『‥‥⁇』
腑に落ちない私は、考え込んだ。
「おい、そんなことはどうでもいい。俺をここから出せ」
『‥‥‥‥‥‥』
「‥‥どうした。‥‥‥‥やはりお前のような小娘には無理か」
『‥‥じゃぁさ、約束して?』
「‥‥‥‥‥‥」
『もしここから出られたら』
私は強くファルの手を握った。
『私と友達になって』