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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第10章 ストバスと兄弟






それは2人の戦績が49勝49敗なった日、氷室が話を切り出した



氷室
「次の試合もし負けたら、もうタイガを弟とは呼べないな」


火神
「…え!?」


氷室
「弟に抜かれたら兄とは名乗れないだろう?」


火神
「はあ!?別に俺は…」


氷室
「勝手ですまないが、俺が嫌なんだ
兄と名乗る以上は負けたくないし、負けたとしたら名乗りたくはない」


火神
「(俺は…俺は今でもずっとアンタのこと…)」



そうして始まった兄弟が賭けられた試合は46対46の、同点で残り時間少しだった

ボールは氷室が持っており、止めれば勝てると思われていた



氷室
「つっ…」


火神
「(ここを止めれば…けどさっきからタツヤなんか変だ…
全然いつもの動きじゃない…いったい…なんで…!?)」


観客
「タツヤ今日調子悪くないか?」


観客
「そういえばさっきケンカの仲裁入って手首を…」



火神がその言葉を耳にして驚いていると不意をついてシュートを放った氷室

しかし放たれたボールはリングを通ることはなく、氷室は舌打ちをした



黒人
「やった攻守交代!!行けぇー!!
決めれば勝ちだー!」



その瞬間、火神の脳裏に氷室との思い出が再生された

彼は狙うかのようにシュートを外し、終わった後に火神は氷室に一発殴られていた



氷室
「なんで最後わざと外したんだ!情けのつもりか!?

手加減しろなんて言った覚えはないぞ!!」


火神
「俺はタツヤの敵になりたいんじゃない
ただ…今まで通りに…」


氷室
「…そうか…そんなことでこれから先も手を抜かれるんだったら…しょうがないな
次の試合、この思い出(リング)を賭けろ!」


火神
「…え?」


氷室
「今日の試合はどちらにしろ引き分けだ
もし次の試合タイガが負けるようなら、このリングはもらうしなかったことにしろ」


火神
「(そんな…それって…)」


氷室
「逃げるなよ。タイガ」



だけどすぐその後に火神は日本へ帰国することになり、リングを賭けた試合をすることはできなかった

しかし実際は違うことが起こっていたのだと知るのは、もう少し先の話










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