第49章 愛しています
彼女が消えた直後の事、キセキの世代に同じ内容のメールが届いていた
名前からのメールを察知したのか何故だかは分からないが、彼らは練習中などであるにも関わらずすぐさま携帯を取りだし確認した
彼らはそれぞれ悲しそうな、寂しそうな顔をしたがすぐに笑顔を作り、「またな」「またね」と携帯に向かって呟いていた
そんな中でも赤司はよりいとおしそうに携帯を見つめていた
「…オレも、愛しているよ」
ふわりと微笑んだ赤司は体育館の壁に寄りかかり、彼女から来た2つのメールにロックをかけて携帯を閉じた
しばらく壁に寄りかかった後赤司は練習を再開し始めた
『Dear.キセキの世代
直接言えなくてごめん。時間ないんだ
あたしのこと忘れていたけれど、思い出してくれて嬉しかったよ!
覚えててくれた2人は…支えてくれてお礼しか言えないなぁ
次会える時は全員、覚えとおいてよね
また会えるから、約束だからね!
-end- 』
『Dear.征十郎
消えたとしても、愛しています
-end- 』
-Fin-