第46章 彼女の努力
先程も言ったが、めちゃくちゃみんなハイテンションのためにまるで酔っ払っているかのようにみなうるさい。15人程度しかいないはずなのに、ものすごくうるさい
いやでも中学の時に8人しかいなかったのに相当うるさかったため慣れているからまあいいけれども
そう言って悩みの意味ではなく溜め息を吐くと、テツヤが「名字さん」とうるさい声の中落ち着いた声であたしのことを呼んだ
名前
『はい』
黒子
「赤司くんと、付き合えましたか?」
名前
『…はい?』
うるさかったはずの室内は一気に静かになり、2号の鳴く声だけやけに響いた。と言うかここペットOKなのだろうか、いやそれよりも問題がある
果たしてテツヤは今なんと言っただろうか、まずその前に、なぜこんな人が居るところその話題を出した
小金井
「なになに!?名字ちゃん赤司と付き合ってんの!?」
相田
「なにそれ!ちょっと聞かせてちょうだい!!」
名前
『(ダメだこの人達もう酔ってる)』
なんでジュースなのに、お酒を飲んでいるのは唯一アレックスだけなのに彼女以外が酔っているんだと思いつつテツヤに目線をやると彼は目で「すみません」と謝っていた
その姿が何とも言い難く、子犬を思い出して許さざるをえなかった
名前
『まあその件については想像にお任せするにするとして』
火神
「否定しねぇのかよ!」
名前
『テツヤ、帰り一緒に帰ろうね』
黒子
「あ…はい」
傍から見れば男女で帰るため何か疑惑が出るかもしれない。が、状況が違う。恐らくそれはテツヤも理解している
それどころか彼が1番理解しているのではないだろうか、それから自分の顔に笑顔を貼り付けるとテツヤはピシッと動きを止め、一瞬部屋の空気も凍ったがすぐに元に戻ったようだった
その後、祝勝会はなんと言うか、悪酔いしている大人達の会みたくなっていき何となくその場にいると溜め息しか出なくなってきたためベランダに移動した