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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第46章 彼女の努力




赤司が思い出したのは紫原と同じく試合終了直後のことだった

喜んでいる誠凛の側で彼は生まれて初めて負けたという胸の痛みを感じていた。が、彼はその痛みに覚えがあった

なぜかなのかと彼が悩んでいると彼はいつの間にか体育館に立っており、少し先にはへたり込んでいる名前の姿があった


緑間
「名前…?」


名前
『み、どりま』


緑間
「どうしたのだよ。床にへたり込んで」



そこに緑間がやって来て、オレンジ色の髪をした彼女は彼にネクタイをねだっていた。その代わりなのか、彼女はハンカチを渡していた



紫原
「何々、どーしたの~?」



さらにそこに紫原がやって来て、先ほどと同じくネクタイをねだった彼女は紫原から受け取り、代わりに携帯からストラップを取りあげていた

今度は黄瀬が息を切らせながら「い、いたッス!」と



黄瀬
「女子にボタンくれって追いかけられちゃって…でも名字っちにこれは取っておいたッスよ!」


名前
『ネクタイ…』



黄瀬は自分からネクタイを渡し、彼女が既に2本のネクタイを持っていることに疑問を思ったのか「緑間っちと紫原っちもあげたんスか?」と聞いていた

それに2人は肯定しており、名前は黄瀬に右耳につけていたピアスを外して、渡しながら「あたしだと思ってね」と少し疑問が残る言葉を発した



青峰
「お、居た居た!」


桃井
「ごめんねー、長話しちゃった!」



そう言って来た青峰と桃井にもネクタイとリボンを彼女はねだり、青峰にはタオルを、桃井には髪ゴムを渡していた

彼女のなぜか後ろには黒子がおり、声を掛けた彼が誰か分かった彼女は振り返って笑ってから同じようにネクタイをねだり、お返しにリストバンドを渡していた



黒子
「…リストバンドですか?」


名前
『うん』


黒子
「試合で使いますね」


名前
『そうしてくれるとありがたい』



そう言った名前はふわりと笑ってから視線を下ろし、気まずそうにネクタイを握りしめた

するとまた出入口の方から足音が聞こえてきて、入ってきた人物に赤司は目を見開いた





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