第8章 誓いと記憶
その後控え室へと移った桐皇学園高校
簡単ではあるが、その様子だけ見せておこう
若松
「よーしゃ、インターハイ準々決勝、勝ー」
今吉
「ちょお黙ってや
毎度それやらんとあかんか?」
若松
「ぶ!?」
若松に向かってスクイズを押し、中の飲み物をかける今吉
それで頭が冷えるのかは知らないがまあ…それが彼の止め方なのだろう
桜井
「あれ、青峰サンは…?」
選手
「なんか…帰りました」
桜井
「ええっっはやっっ」
若松
「いやでも今回けっこーヤバかったっすよ!?
むしろなんでそんなテンション変わんないんすか!?」
今吉
「確かにまあヒヤヒヤしたわ
ただ結局…どうころんでもウチが勝ったしな」
若松
「青峰だっていっぱいいっぱいだったじゃないスか!」
今吉
「そうか…お前らは知らんかったな
青峰はまだ底を見せてへん」
選手
「!?」
今吉
「前に1度見せてもろたんや
アイツにはまだ、もう1つ上がある
まあゆうてもあれはいつでもはできん
今回はやらんかった半分、できなかった半分ってとこやろ
強いて心底心配したとすれば、青峰の中に残っとった甘さで、ってとこやな」
同時刻、海常
黄瀬
「あれ?そういえば笠松センパイは…」
森山
「ん…ああ、先行ってろとさ」
黄瀬
「俺様子見てくるッスよ」
森山
「あー、いいから。やめとけ」
黄瀬
「…!」
そんな会話してる時、海常の控え室からはロッカーを殴る音が聞こえた
そして、彼の声も
黄瀬
「(そうだ…今は…戻っちゃだめだ
そんなヒマあったら、進め…一歩でも前へ)」
彼は再び歯をくいしばり、目線を上にあげた
黒子と火神と同じように「自分自身が強くなる」ということを心に決めながら