第45章 真のゾーン
洛山が全員ゾーンに入った状況を見た小金井は「ゾーンは「キセキの世代」や火神クラス…限られた天才しか入れないはずじゃ…」と動揺した
だが相田は読み取る眼を使い彼らが100%ではなく90%前後なことに気がついた
相田
「人間が本来80%程度しか出せない実力を100%引き出すのがゾーン…けど赤司くん以外は90%前後…いわばゾーンの一歩手前だわ」
山崎
「それでも要はここにきて全員パワーアップってことだろ…?どうすりゃいいんだこんなんよ…」
花宮
「フハッどうにもならねぇに決まってんだろ。俺でも誠凛がかわいそうになるね、悲惨すぎてよ」
コートでは日向がボールを持っているが実渕の圧力に通常のシュートにも不可侵のシュートのステップにも入らないことに気づいて伊月にパスを出した
しかし葉山がそのパスをスティールし、そのままドリブルを始めた。伊月は彼にどんどん話されていったが葉山の前には火神が立った
葉山は雷轟のドリブルの5本で彼のことを抜こうとしたが火神は抜かせなかった
それが分かった葉山は赤司にボールを回し、黛にボールを回した
黛
「(…はぁ!?いいのかよ赤司あそこで?危なくねーかとられても知んねーぞ…まあいいケドよ)
今のお前がそう言うなら大丈夫なんだろ、なら俺は思いっきりいくだけだ」
そう言った黛は加速するパスでゴール付近にパスを出し、根武谷のアリウープとなるところだった
そこに火神が止めようとやってきたが赤司は「…いいや、もう宙はお前の場所ではないよ。火神」と言った
その通りなのか、根武谷のボールに火神は届かずそのままシュートを許してしまった
小金井
「そんなっ…」
日向
「(どうする…いよいよやべぇぜ…しかもついにきちまった…!!)」
黒子
「火神くん!!」
日向
「(火神の体力が尽きた…!!)」
「こりゃ洛山で決まりだな、10番・11番コンビが赤司を止めた時はもしやと思ったけど…」
そうざわついている観客の中で、立ち見の中で「…黒子」とつぶやいている彼がいた
しかし黒子にそれは当たり前のように耳に届かなかった