第7章 ピアスと後半と
黄瀬
「…唯一のチャンスを逃した…ダメだ。この試合は負、」
笠松
「切り替えろ!
試合はまだ終わっちゃいねーぞ!」
黄瀬
「~~!」
笠松に殴られて座り込む自分に視線を送ってくる先輩に意味深い顔をして立ち上がった黄瀬
リスタートした試合は「桐皇の一方的な攻撃」だった
青峰
「俺の勝ちだ黄瀬
らしくないことしたせいであっけない幕切れだったな
結局敗因は、最後に最後に仲間をたよったお前の弱さだ」
黄瀬
「そうかも…しんないッスね」
青峰の言葉に目線を下に向けて、何かを考える黄瀬
名前はその青峰の言葉に対し、少し苛立ちを見せていた
黄瀬
「(確かに最後、パスしなければ勝てたかもしれない…けど俺だけじゃここまてやれなかったし、俺だけじゃとっくに試合を投げ出してる)」
そう考えた瞬間、彼は青峰の元へと走り出してダンクを止めようと対抗した
そうして笑いながらこう言ったのだ
黄瀬
「だから負けるだけならまだしも、俺だけあきらめるわけにはいかねーんスわ
敗因があるとしたらただ、まだ力が足りなかっただけッス」
青峰
「フン。当たり前のこといってんじゃねーよ」
しかしその止めようとしたのは無意味で、力に負けて試合終了を示す音と共に青峰のダンクが決まった
彼はバランスを崩して、床に崩れ落ちた