第44章 倒そう
しかし火神は踏み止まりもう1度彼のボールを奪いに行ったが、赤司はそれをかわして「滑稽なあがきだ。お前はそこで這いつくばっていろ」と言った
そう言った赤司はそのままシュートを決め、話掛けた実渕に冷酷な目を向けた
赤司
「DFの時3Pには警戒しておけ。お前たちでもそれぐらいはできるだろう」
実渕
「そんなっ…」
葉山
「赤司っ…」
赤司
「別に期待はしていない。できなければそれも僕がやるだけのことだ」
今吉
「OFにしろDFにしろとにかく最大の脅威は、「天帝の眼」や
赤司はもう味方に頼るつもりがないとすれば誠凛と桐皇がやった1回戦と状況は似とる。ゾーンに入った者同士の一騎打ちや
あん時はほぼ互角でなかなか点が入らんかった。けど今は結果が全然ちゃう、赤司が完全に圧倒しとる
単純に身体能力だけで見ればゾーンに入った時、得点力なら青峰の方が上やろし、守備力なら紫原の方かもしれん
だが赤司には「天帝の眼」がある。未来を視ることができる唯一絶対の能力、どんな速さもどんな高さも、相手を動きを見てから動く反射では予知を超えることはできん」
若松
「…青峰、お前…火神に肩入れしすぎてたんじゃねーの?」
編みね
「あ?んだよソレ」
若松
「要は、「天帝の眼」を破るためには同じ「天帝の眼」でもなけりゃだめってことだろ」
コートでは天帝の眼を使った赤司が火神のボールを弾き飛ばし、コート外に出した
火神の息はすでにかなり上がっており、水の底に来ているらしい彼は「これ以上のプレイはできない…!」と嘆いていた
火神
「(そこに見えてる新しい扉がどうしても開けられない…!!
直感でわかる、赤司を倒すためにはこの扉を開けなきゃならねぇ。けどこの扉はそれにすがる気持ちがなくても…扉の前にいる奴をどかさなきゃ、待ってるだけじゃ絶対開かない…!)」
「どうりゃいいんだ…!!」と変わらず嘆く火神の下に黒子が近づき、声を掛けた
黒子
「諦めませんか…1度」
火神
「なっ…何言ってんだ黒子!ここまできて…」
黒子
「試合を諦めるということではありません、火神君だけで戦うということをです
託すとは言いましたが、それが重すぎることもあると思います
もし今そうだったら僕も一緒に背負わせてくれませんか?」