第44章 倒そう
火神
「そんなこと…俺だけで大丈夫だ。何とかしてみせる…!もう少しで…」
そう言いかけた火神だが黒子の真剣な眼差しを見て陽泉戦でゾーンにすがったこと、開かない状況を嘆いたことを思い出してから、笑った
火神
「…わかった、じゃあやっぱ手伝ってもらうわ。やろうぜ、2人で…赤司を倒すぞ!」
その後試合は再開され、2年生はみな黒子と火神にただ祈っていた
理由は、試合再開直前の話である
日向
「けど2人で赤司を倒すって…どうするつもりだ?」
黒子
「…前半、ベンチに下がってビデオを見ていた時気づいたことがあるんです。火神くんと赤司くんの差、それは「天帝の眼」があるかないかです
ならば、僕がその差を埋める「眼」になります」
さらに少し巻き戻り、それはとある試合の前の日のことである。彼は部室でジッと対戦校のDVDを見ており、そこに火神がやってきた
火神が「なんだよつけっぱなしじゃねーか」とTVを消そうとすると、黒子が「すみません僕が見てます。今」と言って火神を驚かせた
黒子
「今日はあがるの早いですね、自主練」
火神
「電気ぐらいつけろっっ!!お前こそ…ってああ、次の対戦校のDVDか。試合のたんびに毎回すり切れるほど対戦相手の映像見てるよな
次の相手はぶっちゃけそんなにがんばらなくても大丈夫じゃね?」
黒子
「視線誘導には不可欠なことですから。それに相手によって頑張り加減を変えるとかはできないしやりたくないです
視線を集めるステージで決まった手順で行うマジックとは違う。バスケに視線誘導を応用しようと思ったら誰がいつどこでどんな動きにつられやすいかつられにくいか、プレイスタイルや得意不得意、クセや考え方などから見極めておかなければいけません」
火神は彼の話を興味なさそうに返事してから何かを探し出し、黒子は歩きが違うこと時から「救急箱ならロッカーの上にありますよ」と言った
それに火神が関心していると、黒子は「いつも一緒にいる仲間のことなら大体わかりますよ」と言った
黒子
「…まあ火神くんは色々単純なので先輩達もたぶん大体わかってると思いまが。青峰くんもをほーふつとするとする単純さです」
火神
「うるせっっ、単純単純言うな!!」
彼らはそんな2つのやり取りから黒子と火神に赤司を託したのである