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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第44章 倒そう




「始まったぞ!!WC覇者が決まる10分間!!決勝戦第4Q!!」


高尾
「ってうお!?くるぞ得意の…」


黄瀬
「いきなり十八番パターン!加速するパス!!」



黒子の加速するパスから日向に渡ったが実渕はすぐに彼に撃たせまいと手を伸ばした

そんな日向の脳裏には、先程声を出してからの出来事が流れていた



日向
「…ってわけでカントク…1つ頼みがあるんだ。この手のふるえ…なんとかしてくんねぇ?」


相田
「ちょっ…へ!?今バシッと声出してなかった!?」


日向
「それとこれとは別の話じゃ!!4Fだぞ俺!重圧ハンパねぇチビりそうだ!!」


相田
「何よそのテンション!頼むわよホント!
いきなり退場とか勝てるもんも勝てなくなっちゃうじゃない!」


日向
「だからそーゆーこと言うなって!」


相田
「ったくもー…」


日向
「へ?:



腕まくりをした相田は次の瞬間バシィッ!!と彼の背中を叩き、「ホラ!」と言った
すると日向の手のふるえは収まっており、彼女は「いってこい!!」と笑った

そんな彼女からの謎のエールをもらった日向は実渕のブロックを避けながらシュートを決め、開始早々点差を縮めた

そしてこれは、昨日の話である



日向
「いよいよ明日で最後だな」


木吉
「ああ…日向…ありがとな」


日向
「んがっっ、お前と黒子はホントそーゆーのさらっと言うな!」



木吉は自分の膝を見ながら歩いており、その様子を見た日向は黙ってから口を開いた



日向
「木吉オマエ…「最後だからもう先のことは考えない…足がぶっ壊れるまで戦う…!」とか思ってんだろ」


木吉
「すごいな日向!あたりだ!しかも一言一句全部合ってる!」


日向
「わかるわ!最後どころか今でもお前似たようなもんだっただろうが!ったく…ふざけんなバカヤロー
もしかしたら高校で一緒にプレイできるのは明日で最後かもしれねー、けどそこで全部終わっちまうわけじゃねーんだぞ

それきりバスケやめんのか?卒業したらもうみんなと会わなくなっちまうのか?ちげーだろーが!
もし後々までケガひきずることになったらどうすんだ」


木吉
「日向…」


日向
「とりかえしがつかないような無茶は絶対すんな。勝って笑って、そんでこの先もバスケやろーぜ」


木吉
「…ああ、そうだな」






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