第44章 倒そう
一方洛山ベンチでは、ピリピリとした雰囲気が流れていた
白金
「あと十分だ、慌てることはない。多少予想外の反撃もあったが、予想以上の傷を負ったわけではない。このままいけばいい
ただし間違えるな。このままとはあくまでこのまま攻めると言うことだ。今の点差を守ろうと思うな、誠凛相手にそれは寧ろ一番危険な心構えだ。最後まで攻めて誠凛を叩き潰してこい!」
「「おおう!」」
赤司
「玲央、向こうは日向が出てくるようだ…だが、4Fでも決して油断するな
永吉、木吉の眼はまだ死んでいない。玲央同様、気を引き締めろ
小太郎、いつまで大人しくしているつもりだ。まだ点を取ってもらうぞ」
黛
「(そんで俺もこのまま出ろってかい。使える間は出がしらになるまで使うなんて、ずいぶんと倹約家じゃねーのおぼっちゃん)」
赤司
「行くぞ。勝つのは洛山、絶対は僕だ」
黛
「(ただ…なんだ?はっきりとはわからない…が、今の赤司には何か…違和感を感じる)」
そこでインターバルは終了し、日向の「よぉし行くぞ!!」という言葉を聞いた小金井は「いやーやっぱ主将がいるとしまるねっ、このまま声出しも頼むよ!」と笑いながら言った
日向はそれに「チャカすなよコガー」と怒っていたが黒子が「泣いても笑っても最後の10分間です。ぜひお願いします」という言葉に彼は少し反論をした
日向
「改めて言うな!逆にやりづらくなるだろが!」
伊月
「ホラ早く時間ないぞ!」
誠凛はみんなで輪になり、日向の「絶対勝つぞォ!!誠凛ーファイ!!」という言葉に「オオォ!!」と声を出した
その際2号の「ワンッ!」という鳴き声も聞こえ、誠凛が一丸になっていることを名前は改めて感じた
選手がコートに出て行くと、洛山と誠凛は互いに睨み合っていた
そんな中黒子は「…火神くん」と彼を呼び力強い目で何かを訴えていた
火神
「まかせとけ!…と言いてーが、正直ヤべーな。赤司の言う通り時間の問題だ、とてもじゃねーが最後まで保つ体力はねぇ
だからって赤司相手に緩めるゆとりはもっとねぇ、とにかく行けるとこまで行ってやるさ!」