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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第44章 倒そう




第3Q終了時、観客は「残すは第4Q10分のみ…20点差を巻き返せるか誠凛…?」と声をあげた

それに早川は「…んん?20点差!?」と違和感からか得点板を思わず見た



小堀
「…だよな、俺もそんな感じがする。第3Q後半は誠凛が押してた。黒子の復活から息を吹き返し、再びゾーンに入った火神の赤司封じ、成長した伊月の葉山止め、さらには伏兵小金井の実渕への善戦。それでも思ったほど差はつまっていない

善戦していてもジワジワ差が開く、押していてもなかなか差がつまらない。やはり常に思い知らされるのは力の差、誠凛がどんな手を使っても…」


笠松
「けど誠凛は諦めてねぇ。大物喰いに1番大事なのは、戦略以上にまず気持ちだ」



誠凛ベンチでは日向がバッシュの紐を結んでおり、様子を見た伊月が「日向…出るのか!?」と彼に問いかけると彼は「ああ。4ファウルで残り10分、リスクは百も承知だ。それでも今度こそ…実渕は俺が倒す!」と意気込んだ

そんな彼に小金井が「ワリィ日向俺の力不足で…」と謝ると日向は「何言ってんだよ」と立ち上がり、小金井を見た



日向
「逆だぜ。コガのおかげで俺も戦えたんだ。コガの分までギャフンと言わせてきてやるよ!」


小金井
「…おうまかせた!たのむよ日向!河原ーポカリある?」


河原
「あっすみません先輩の分はボックスに…」


小金井
「あーいーよ自分でとるから」



ボックスから自分のスクイズを取り出して飲んだ小金井は誇らしげな顔をしていた



小金井
「(やったぜ俺!五将倒したりはさすがにムリだったけど…チームの役には立ったんだ!しかも全国大会の決勝で…我ながらよくやったよ!
俺にもっと身長があれば…もっとやれたかな…?俺がもっと早くバスケを始めてたら、もっとやれたかな…?

チームのために戦えたたことは嬉しい、それはウソじゃない。だからこそもっと、もっともっと、俺はコートに立ってたかった)」



そう考えていると彼の後ろから水戸部がやってきて、彼の頭にタオルをかけた

すると小金井は下唇を噛みながら涙を流し始め、水戸部は彼の肩にそっと手を置いた







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