第44章 倒そう

彼が黛を下げなかった理由は先程、T.O時に黛が「…赤司？」というところに戻る



赤司
「玲央達の言う通り、先程までのプレーは失態だ。下げるのが当然の選択だろう
だがお前の力はまだ必要だ。下げたりするものか」


黛
「…え？（赤司！？）」


「なっ…！？」


葉山
「ちょっと…え？赤司！？」


「火神がゾーンに入っている間…しばらく僕の動きは制限されそうだ。パスを出す、OFは頼むぞ
洛山の勝利のために期待しているよ」



そう言いながら彼は黛の肩に手を置き、そのまま黛を出すことに異論を言わせなかった

そして現在に戻り、赤司の前には火神が立っていた。そんな彼の超広域DFを前に赤司は黛のパスサインを見てからそっちに視線を送った

すると火神の視界からはボールが消え、気づくと実渕にボールが回っていた。受け取った彼はそのまま3Pシュートを決めた



火神
「（今のはまさか…）」


伊月
「ミスディレクションオーバーフロー…！？」


黒子
「…いいえ少し…違います」


伊月
「え？」


黒子
「黛さんは何もしていません。黛さんは今上書きによって特性が反転して視線を集めやすくなっている、そこに赤司が火神くんの視線を誘導したんです」


紫原
「可能性とかやる気とか、赤ちんがそんなフワフワしたもん信じると思う？今さらあの人に何も期待とかしてないよ
一方的に利用してるだけだね、パスを通す道具として」



その後、誠凛が点を返すも洛山は黛を利用してパスを通し、根武谷は木吉が膝の痛みを感じたことを確認するとシュートを決めた

誠凛対洛山は点の取り合いになり差が縮まらなかった