第44章 倒そう

岡村
「マークを外したのか！だとしたらなんのために…」


氷室
「（いや…もし、そうじゃなかったとしたら…）」


紫原
「…」


根武谷
「ふざけやがって…んなもん抜けなくてもシュートもパスもやり放題だろが！さっさと3P撃っちまえ赤司！」


赤司
「…」


根武谷の言ったことは最もで赤司も少し、本当に少しだけ動こうとした。すると火神はピクリと反応し、気づいた赤司は悪寒と驚きで目を見開いた



赤司
「(バカな！！届くと言うのか、そこから…！！）」


若松
「ウソ…だ…ろ！？あれが守備範囲だっつーのか…！？」


青峰
「…あのヤロウ、ゾーンが深くなってやがる」


今吉
「（…！？深く…やと？）」


アレックス
「ハッ…（まさか…タイガを怖いと思う日がくるなんてな）
これであと10年若けりゃ男として見てやったぜ。ゾーンに入った時の「野性」は、いよいよ獣のそれだな」


「赤司が動けない…！？どうなってんだこれは…！？」


葉山
「（あれが守備範囲だとしたらパスも出せない…！まさか…赤司が攻めあぐねるなんて…！！）」



そんな彼を見越した黛は黒子の前から動いて火神の守備範囲外から赤司のボールを根武谷に回した

すると根武谷は木吉の不意をついて追加点をとり、その一連の流れを見た小堀は「上書きが終わってないから黛はまだ機能する」ということを理解したようだった



白金
「（だとしたら…黛はまだ下げられん…！あのパスがなければ…今の10番は赤司だけでなく他の選手を止める可能性が高い…！！）」


黛
「（それに狙いがわかればもう抜かれねェよ！俺が影に徹すれば上書きが完成することはねェ…！！）」



その後、誠凛の反撃では黒子がスクリーンで小金井をフリーの状態で撃たせ、シュートを決めた

すると誠凛ベンチからは「まさかの小金井先輩地味に大活躍！！」と声が上がり、「うっさいわ！！まさかの地味にてなんじゃい！」と彼は怒っていた

再び洛山の攻撃の際、パスコースがないことに赤司と黛は気づいた



木吉
「（もうさっきと同じミスはせん！！火神が赤司を苦しめてる今）」


伊月
「（このチャンスを生かせなかったら俺達はただのバカだ！！）」



そう思ってる２年生により洛山には厳しいDFがついていた。そこで赤司がパスコースで選んだのは、黛だった