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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第43章 勝てない




紫原
「…さっきさ~奇跡を起こすためには黒ちんが必要とか言ってたじゃん。手遅れでしょ、もう
特性自体失った黒ちんが復活するなんて話がまずムリだし、仮に復活できたとしても開きすぎてる点差も、ちからも

奇跡は起きないし、起きても勝てない」



岩村
「誠凛は今まで幾度となく絶体絶命の窮地に立たされてきたが、どんな時も決して諦めない心があった
そしてそれこそがここまでの数々の奇跡を起こしてきた

だが今その心までも、折れようとしている
畏怖すら覚える強さだ。帝王・洛山…!!」



そこで10分のインターバルに入り、両校共に控え室に戻った

誠凛控え室の空気は誰も喋らず重苦しく、相田が「鼓舞して指示を出さなきゃいけないのに、言葉が出ない…どうすれば…」と悩んでいると、日向がロッカーをバンッと叩いて全員の注目を集めた



日向
「諦めるな…!!試合は終わってねぇ…チャンスは来る…いや!死んでもこじあけるんだ!」


「主将…」


相田
「日向くん…」


伊月
「(…正直半分は強がりだと思う、日向だって実渕の相手でいっぱいいっぱいのはずだ。それでも、もう半分は本気だ
頼りになるぜ主将!!俺もまだ頑張らないとな!)」


降旗
「けど差はもうとんでもなく開いてる…後半どうやって…」


日向
「1年達はもう限界だ、後半は小金井入ってくれ。そんでとにかく実渕にスクリーンかけまくてる
ボールガンガンよこせ、決めてやる。単純だろーがなんだろーがなりふりかまうか、3P連発で勝負にかける」


降旗
「…!」


日向
「けどもし落ちちまったら頼むぜリバウンド。あんなゴリラに負けんな」


木吉
「…ああ!」



彼らの様子を見ていた相田は頷いてから「それだけじゃ足りないわ」と言って、日向は「おいっ!?」とすべっていた



相田
「もちろん日向くんの3Pは必要よ。いらないんじゃなくて。けどもう1人…火神くん!お願い。ここから希望の光がさすかどうかはアナタにかかってるわ

洛山の攻撃の起点は言うまでもなく赤司くんよ、赤司くんを止められないまでもリズムを少しでも狂わすことができれば何かきっかけを作れるかもしれない

DF時、伊月くんは後半も引き続き黛くんのまーく。そして火神くんは赤司くんのマークよ
ムチャぶりなのは承知の上だけど、今はこれしか手がないわ…!」







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