第7章 ピアスと後半と

第３者side


少々時間が経過し、海常と桐皇の点差は広がっていた

しかしその代わりに黄瀬の青峰の模倣はとてもクオリティが上がってきており、先ほど若松をプッシングでファウルをとらせる程だった



小金井
「すっ…すげぇえ黄瀬…！
てゆーかカンペキ青峰みてーじゃん！」


相田
「…いえ、多分まだ不完全よ」


小金井
「え！？」


相田
「その証拠に速攻とかで青峰くん以外が来た時しかやってない
きっと本人の中でまだイメージとずれがあるのよ」


木吉
「つまり…黄瀬が青峰に再び１on１をしかけた時が、模倣完成したときだ」



その後、２本目を決めて桐皇ボールからリスタートとしたが、青峰がそれを投げてシュートを決めた

観客も選手も一体何か起こったのか分かっていないようだったが、すぐに戻った



観客
「う…うわああ決まった！？
つかシュートだったのか今の！？」


観客
「メチャクチャだアイツ！！」


火神
「14点差……」


青峰
「タラタラしてんじゃねーよ黄瀬。別に間に合わなきゃそれまでってだけだ

テメェの準備が整うまでおとなしくまつまてやるほど、俺の気は長くねーぞ」



驚いて未だに放心状態でいる黄瀬に話しかける青峰

その言葉が黄瀬に、海常へと突き刺さり、緊張が走った



日向
「（いくらエースを信じて待つってもバスケに一発逆転はない

もし模倣できたところで残り時間が手遅れの状態だったら、全部パアだぜ！？）」


笠松
「（わかってら…！！
このままだと恐らく…15点差…それがデッドラインだ！）」


観客
「ダメだ抜けない…読まれてる…！！」


観客
「なっ！？強引に打った！？」


今吉
「（入るわけあらへん！リバウンド…）
！」


笠松
「これだったら読みもクソもねーだろ
ついでに…オフェンス・リバウンドに喰らいつかせたら早川の右に出る奴ァいねんだよ！」



仲間を信じて強引にシュートを打った笠松、そしてその入らなかったシュートを早川が見事に奪い取った

そこから小堀がシュートを決め、海常は12点差へと戻った

しかし、安心はできないだろう