第7章 ピアスと後半と
火神
「お、お前黄瀬と付き合ってんのか!?」
名前
『何でそうなるんだよ』
火神の勘違いに思わず涙がピタリと止まり、代わりに溜め息が出てきた
隣に居るテツヤは帝光中の卒業式の後のことを覚えているからか、あたしの名前をポツリと呟いた
木吉
「そもそも名前は何で黄瀬からピアスをもらったんだ?」
名前
『元々あたしが持ってた…って言うより着けてたんですけど、卒業式の後あげたんです
それで返されました』
小金井
「返されるって、ひどくねー?」
名前
『いえ、嬉しかった…です』
小金井先輩からの質問を素直に答えると、意識しなくとも口角上がり笑顔が溢れた
その瞬間第3Q開始の音が鳴り桐皇からボールがスタートしたが、すぐにボールは海常へと移った
涼太は大輝のコピーをして、今吉さんを抜こうとしたがそれは今吉が起こしたファウルによって止められた
観客
「ああー惜しい…!」
観客
「それより、今の動き青峰っぽくなかったか!? 」
今吉
「(ファウルせんと止められんかった…それより)」
桃井
「(まだ不完全で本物には及ばない…けど…そんな、予想より遥かに速い!!)」
考えていることが何となく分かり、さつきに向かって視線を送っておく
その視線にさつきが気づくことはなく、ひたすら涼太の様子を観察していた
名前
『帝光の記憶が無くても、身体が覚えてる
何よりも、元々できるんだから』
原作の涼太を思い出してフッと笑みを溢す
…頑張れ。とだけ伝えておこうかな