第41章 決勝前の
翌日、午前中はスカウティングという研究をして、午後からはそれぞれ思い思いの時間をすごしていた
まず相田と日向である
相田
「昨日ちゃんと眠れた?」
日向
「あー」
相田
「あら?」
日向
「んだよ。あら?って…」
相田
「てっきり緊張して一睡もできなかったとか言うかと思って」
日向
「なんか…黒子の話聞いて家帰ったらなんか妙に落ち着いちまってよ、ふとん入ったらすぐ寝ちまった
おかげで午後の研究洛山の強さがとんでもないことは改めて痛感したんだけど…不思議と焦ったりはしてねーんだよな
…よっしゃできたぞ。こんなもんでどーっすかお客さん」
相田
「…うんバッチリ!ありがとっ」
相田は日向の家が経営している理髪店にて願掛けとしてのばしていた髪を日向自身に切ってもらっていた
彼女の髪は4月並に短くなっており、また日向の腕も良いようだった
相田
「さっすが床屋の息子!」
日向
「床屋っつーなや!」
相田
「えー?表のあのクルクル回るやつあるところが床屋じゃないの?アレ何?」
日向
「ちげーよ!知らん!」
相田
「じゃあ、あとで会場でね!勝とうね!がんばれ主将!」
日向
「…おう!まかせとけカントク!」
彼がそう言って相田の方を見るといつもと違う服装に顔を赤らめ、俯いた。そんな彼に疑問を持った相田は「どうしたの?」と問い掛けた
日向
「あのさ…リコ…」
相田
「?」
日向
「今日の試合勝ってもし…優勝できたりしたら…その…」
そう何か言おうとすると相田は「っへっぷし!」とクシャミをして日向に盛大に色々と…かけてしまった
日向
「きったね…おぉい!!」
相田
「やだゴメン!てゆーか…スースーする!首超スースーする!!」
日向
「そりゃ冬にバッサリ切ったらね!」
こん相田のKYなくしゃみによって日向の言いたかったことは言えなかったようだったが、彼は別に何ともないようだった