第40章 約束は
赤司
「これからはお互い敵同士だ。次は全国の舞台で会おう」
黄瀬
「…いやまあそーっスけど、そんなすぐ殺伐となくても…」
紫原
「たまたまバラけただけだしねー」
赤司
「たまたま?違うな。バスケ部の数は星の数ほどあっても、全国常連の強豪となれば数はそう多くない。志望校がかぶることもあったはずだ
だがあえて同じ学校に行こうとは全員微塵も思わなかったはずだ」
「!」
赤司
「今ここではっきり代弁しよう、皆ほぼ同じ気持ちのはずだ
そもそも僕らは「キセキの世代」などとひとくくりに呼ばれることを嫌悪している。もし戦えば必ず優劣がつくはずだし、自分より上がいるはずがない
それを証明するために、自分以外を淘汰しなければ気が済まない。理屈でなく本能が」
黄瀬
「まー…そーっスよね」
青峰
「だろーよ」
緑間
「否定する気はないのだよ」
紫原
「黒ちんにはわかんないだろーねー」
赤司
「…いや、目指すものはまったく違うがテツヤも必ずこの戦いに加わるはずだ
答えがまだすべて出たわけではない、だがそれでも決めたようだからね。黒子のバスケを曲げない覚悟を」
その数週間後、黒子は誠凛の制服を身にまとい桜が舞い散る道を歩いていた
そして相田の「今日は休みみたいね、いーよじゃあ練習始めよう!」と言う言葉の返事の「あの…スミマセン、黒子は僕です」というところから、彼のバスケは始まった