第40章 約束は
「全中決勝の直前、帝光の主将と会ったんだ。おそろしく強くて、冷たい眼をしてた
そして他の4人も、「キセキの世代」は全員同じような眼をしていた。黒子も会った時同じような眼をしていた。けど違ったんだ
あの時俺はショックで何も言えなかったけど黒子の眼にはまだ、あたたかさが残ってた」
彼が転校する前言った事を伝えた持田は「コレ…」と自身の持っているスクールバックの中から何かを取り出した
持田
「シゲのロッカーに残ってた練習中にいつもつけてたヤツ、1つだけど色も同じだしよかったら使ってくれ」
「俺はあの氷のような眼に手も足も出なかったけど、黒子なら必ずまた立ち上がって、氷を溶かすこともできる」そう荻原の言葉を聞きながら黒子は彼の手に乗っている黒のリストバンドを受け取り、ギュッと握り締めた
それから何ヶ月後か、帝光中学校卒業式がやってきた
黄瀬は多くの女子から「最後に写真一緒に…」とせがまれており、その様子を見た桃井は少し引きながら「わっスゴッ…」と呟き、青峰も「ったく…」としょうがなさそうに見ていた
桃井は黒子が卒業式に出ていた事を思い出し、青峰に「そういえば…来てたね卒業式。もし来てなかったらどうしようと思っちゃった。よかった」と言い、それに彼も「…あー」と言って、卒業式で見た彼の姿を思い出していた
青峰
「つーかてっきり俺はテツと同じ高校へ行くもんだと思ってたぜ、さつきは」
桃井
「なっ何よ!バカな幼なじみをほっとけなかったからでしょっ!」
青峰
「へーへー」
桃井
「それより、このあと5人で集まるんでしょ?」
青峰
「…あー、らしーな」
それからそれぞれが1段落ついてから、彼らは体育館に集まって輪になるようになり話を始めていた