第40章 約束は
ふと黒子が目を再び目を覚ましたのは試合が始まってからだいぶ経ってからだった。彼は起きて早々「試合は…どうなりましたか…?」と近くにいた桃井に訪ねた
しかし彼女はまずそれに答えず起き上がった黒子に「テツくんっ、まだ動いちゃだめだよ!」と彼を寝かせようとした
桃井
「さっき第4Qが始まったところだって、ウチが大量リードしてるって聞いたけど…」
黒子
「ちょっと見てきます」
桃井
「テツくん!」
黒子
「確かすぐそこのディスプレイで試合を流してましたよね、出られなくてもせめて…この目で結果は見届けたいんです」
桃井
「テツくん…」
黒子が医務室から出てディスプレイを見ようとすると周りには少し人がおり、「さすが帝光圧倒的だよ。優勝はもう決まったな」や「けど明洸もよくやってるよ。もう負けは決まってるのに…」と声が上がっていた
桃井
「この点差なら…大丈夫そうだね、三連覇も目前…」
黒子
「…違う」
桃井
「…え?」
黒子
「この試合はなんか…変です」
ディスプレイの中では黄瀬がダンクを決めた事により111対9と点差がまた開き、荻原の仲間は10点も取れないことを悔しがっていた
荻原
「まだ時間はある!諦めるな!!」
「え?」
「何言ってんだよ試合はもう…」
荻原
「わかってらそんなの…けどこのまま何もせず終わったらシャクだろ!あと15秒ある。せめて2ケタとろう
どうせ負けんなら最後のゴール決めて…胸張って負けよーぜ!!」
「シゲ…」
「ああ…そうだな」
荻原
「一矢むくいてイジ見せてやろうぜ!!
「おお!!」
そんな様子を見ていた黒子は「まさか…なんで…」と言ってからよろけながら走り出し、会場の方へ向かった
しかしその間も時間は流れ、荻原は最後青峰を抜いてシュートを放った。が、それは外れてしまった
青峰
「…ありゃ、せっかく抜かせたんだからちゃんと決めてくれよ。オーイ紫原ー」
紫原
「あいよー」
そう返事して紫原は自陣の攻めるべき方とは反対のゴールに、リバウンドをとらずにシュートをポンッと入れた
その行為に観客はしまらない等言っていた。しかしそこで、試合は終了した