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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第7章 ピアスと後半と





名前
『…これは?』


黄瀬
「俺の御守りみたいな物なんスけど…なんかアンタにあげたくなったんスよ」


黒子
「黄瀬くんの御守りですか?」


黄瀬
「中開けて大丈夫ッスよ」



リボン結びされている巾着袋の紐をほどき、中を開けて手のひらの上で振ると小さな何かが落ちてきた

それを見た瞬間、何かに殴られたような感覚がして何かがこみ上げてきた気がした



黄瀬
「誰かからもらったピアスなんスけど…何かアンタに持ってて欲しいッス」


名前
『りょう、た…』


黄瀬
「うわぁぁぁぁ、泣く!?
俺、何か嫌なこと言ったッスか!?」


黒子
「逆ですよ。黄瀬くん」


黄瀬
「…逆?」


黒子
「俗に言う嬉し泣きです。でしょう?名字さん」


名前
『う、ん』


黄瀬
「…そッスか、喜んでもらえて何よりッス!」


名前
『試合、頑張ってね』


黄瀬
「もちろんッス!
じゃあね!名字っち、黒子っち!」



手を振りながら去っていく涼太を見つめながらボロボロ落ちてくる涙を拭う

ふと足に力が入らなくなって、ガクリと地面にへたりこむ



黒子
「良かったですね、名字さん」


名前
『……ん』



ふと右耳に開いたピアスの穴をこのピアスで塞ぎたくなった

どうやらあたしは、微かだが彼らの中に存在しているらしい










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