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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第38章 初めての全中




黄瀬
「やったッスー!!」


緑間
「…フゥ」


紫原
「これでもう食っていいっしょ~おかし、てか食うー!?」


緑間
「…ああ。もらおう」


紫原
「え!?マジで!?」



それぞれがやり取りしている中赤司は満足そうに目を閉じ、うっすら笑みを浮かべていた。しかし青峰はベンチでボーッとしており、そんな彼の頭を虹村は掴んで「…何ボーッとしてんだよ」と話しかけた



虹村
「お前のおかげで優勝できたんだ、もっと喜んでいいんだぞ
行けよ。せめて今だけでも素直になってもいいじゃねーか」



言われた青峰は目を見開いてから申し訳なさそうに笑い、立ち上がってコートへと歩き出した
そこで青峰と黄瀬はハイタッチを交わし、赤司と緑間は拳をぶつけていた。桃井はそんな様子を見ていた

―彼らを歯車に例えるならば、噛み合っていた。この時までは。1つにヒビこそ入ってしまっていたが、まだきっと直せると信じていた

その後夏休みが明けた始業式の午後、虹村ら3年は引退。涙はなく、悔いのない表情で彼らは体育館に別れを告げた

その日の夜、監督室では白金が「フウ…」と椅子に座り、真田がその近くで「おつかれさまです。1段落…という感じですね」と言うと「ああ…そうだな」と言いながら白金は咳をした



真田
「虹村達は引退してしまいましたが、きっと心配ないでしょう。現2年…「キセキの世代」と呼ばれる彼らがいれば少し気が早いですが、三連覇も十分可能と思われます」


白金
「…どうかな」


真田
「…え?」


白金
「逆に私は心配だ。彼らの力は大きすぎる、現に青峰はその力ゆえに悩まされ、そのケアも一時応急処置したにすぎない
チームをまとめるには、むしろこれから私達がフォローをしていかねば…」



真田
「それならやはり大丈夫でしょう。あなたがいればきっと」



真田が言った瞬間にドサッ…と音がし、白金は椅子から落ち倒れていた

そしてここから歯車は、狂っていく






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