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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第37章 小さな変化




その後の試合で青峰は寝かせた体勢でシュートを撃ったそれを見た観客は驚きの声をあげ、白金は完全に開花したことを確信した



虹村
「(スゲェ…これが、青峰の本当の姿かよ!!)」


桃井
「(けど…なんで?青峰くん…なんでちっとも、嬉しそうじゃないの…?)」



その日も帝光は試合に勝利し、その帰り道では黄瀬と緑間が2人で話していた



黄瀬
「最近青峰っちヤバくないっスか?あんなんだとバスケ楽しくてしょーがないっスよきっと!」


緑間
「…むしろ逆な気がするのだよ」


黄瀬
「は?なんでっスか?」


緑間
「あいつは誰よりもバスケを好きであるがゆえに、誰よりも欲しているものがある。それは自分と対等に勝負できる好敵手だ・今まででもあいつは強かった…が、まわりと比べて頭1つ程度だ

今のあいつは強すぎる。好敵手どころか逆にまわりとの差が開いてしまったのだよ。圧倒的に」



一方その頃黒子は青峰と一緒に帰っており、その内容を彼自身から聞いていた



青峰
「だからよ…頑張ったら頑張った分だけ、バスケがつまんなくなってくんだよ」


黒子
「青峰くん…」


青峰
「ま、バスケなんてとどのつまり遊びだしな。ノルマこなす程度にがんばって、あとはテキトーに…」


彼の話を聞いた黒子は口を閉じてから「それはダメです」と言いながらアイスを青峰の背中に入れた
すると青峰は「んなあっ~!?アイス!?」と声をあげた



黒子
「僕はいつもみんなについていくので精一杯です。正直青峰くんの感覚はわかりません…けど、もしどんなに力が離れてても、手加減されたり手を抜かれたりするのは、僕が相手だったら絶対してほしくないです」


青峰
「…テツ」


黒子
「それにどうせ、青峰くんより強い人なんてすぐ現れますよ」



そんな彼の言葉が響いたのか、翌日青峰はふっきれて楽しそうにプレイし、帝光は1位で全中出場を決めた
それを報告のメールを入れると荻原はニッ…と笑って画面を見た



「おーい何やってんだ。おいてくぞシゲ!」


荻原
「あ、うぃーす!はー暑っち…夏に…ってかもう夏だぜすっかり
けどもうすぐ会えるってことだわな!俺もスタメンになったぜ黒子。楽しみだ!」



そう言った荻原は持っていたうちわで風を仰いだ。そして、黒子にとって初めての全中が始まる







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