第36章 15番のユニフォーム
青峰の訴えを聞いた黒子は俯かせていた顔をあげ、真田は「わかった。午後も見るだけは見てやろう」と言って彼に約束の降格の件をもう一度言っていた
2人が去った後に青峰が時間を確認すると1時前になっており、「早くいかねーとメシ食う時間なくなっ…ん?」と彼はようやく財布を忘れたことに気づいた
そこに彼の財布を「はい」と渡す手があり彼が礼を言いつつ受け取ろうとすると先程まで話題に出ていた黒子で、彼は驚いてビクッ!としていた
黒子
「…」
青峰
「テツ?」
黒子
「…青峰くん、さっきはなぜあんなことを…」
青峰
「!…聞いてたのか。…だってシャクじゃねーか、テツみてーな奴がチャンス掴めなかったらさ
きっとチャンスってのは誰にでもくる。努力してる奴してない奴でも、けどそれを掴むのはやっぱ、努力してる奴であるべきだと思う」
黒子
「けどだからと言って青峰くんまで降格させるわけには…」
青峰
「なーに言ってんだよ、次の試合で結果出せばいいだけだろ、カンタンな話だぜ
チャンスは残ってる。テツにだって掴む力はある。できるさ!」
そう言って拳を出してきた彼に黒子は少し泣きそうになったが「…はい!」と言って彼らはまた拳を合わせた
青峰
「あれ?
そういえば主将は?」
関口
「ああアイツならたぶんもうすぐ戻ってくるよ」
「おーう。連れてきたぞー」
虹村
「ほらアイサツ」
灰崎
「ウィース」
青峰
「灰崎…顔ヒデェ!!!」
虹村
「2軍な奴がゲーセンで遊んでるコイツ見つけてよ、近かったし、会いに行ったら元気そうだっから連れてきた」
「「「(だがもう虫の息だ…)」」」
「ユニ持ってきました」
虹村
「おうじゃ着せとけ」
真田
「スターティングメンバーは赤司・緑間・紫原・青峰・灰崎だ。行ってこい」
「「「(そしてコーチもさらりと鬼畜)」」」
真田
「それと黒子、お前は後半から出てもらう。いいな」
黒子
「…はい」