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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第36章 15番のユニフォーム




その後も黒子は同じようにパスを回し味方がどんどんシュートを決めていた。その結果か得点は3軍が勝っており、観客をまたもや驚かせた

虹村も目が点になるほど驚いており、「いくらカゲがうすいっつっても試合中見失うとかあるかぁ!?」と心中で考えていると赤司が「……ミスディレクション」とポツリ呟いた



赤司
「手品などで使われる人の視線を誘導する技術です」


虹村
「…手品ぁ!?」


赤司
「右手で派手な動きをして注意をひきつけ左手で次のタネをしこむ。ああいうやつです
別にこの技術は手品限定のものではありません、人の眼には様々な習性があります

視界に速く動くものと遅く動くものがあれば速い方を追ってしまう、目の前の人がふとよそ見をしたらおなじ方を見てしまうなど、そうした習性を利用し視線を操る技術の総称がミスディレクション

彼はこれをバスケットに応用している。たとえばカットを切る直前、目線やしぐさでマークマンの目をボールや他の選手に誘導する

結果 元の存在感の薄さとあいまって彼はコート上からあたかも幻のように姿を消す」


虹村
「ふ…ん…で、こうなることは全部わかってたんかお前?」


赤司
「少し違いますね、方向性は予想通りでしたが、まさか視線誘導を取り入れてくるとは思わなかった。期待以上、です」



そう言った赤司の口角は上がっており、不敵な笑みを浮かべていた。その試合結果、31対25で3軍が勝利した

その日の夜、真田は監督にこの事を報告し、1軍昇格させることを了承する声を聞いた



真田
「大丈夫でしょうか、確かに興味深い選手ですが基本能力は並以下…実践で使えるかどうかは…」


「ならば実践で試せばいい。使えなければそれまでの話だ
赤司の言う通り欲しいのは変化だ。今のチームに必要な人材である可能性があるのは否定できん
要はチームを勝たせる力があるかどうか、それだけだ」



そう言った監督の部屋である壁にはたくさんの賞状にトロフィー等がたくさん飾られたケースが置いてあった。それはすべてバスケ部の物だった







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