第34章 海常VS誠凛
火神
「センパイ、次もボールくれ…ださい」
黄瀬
「アイツはまかせてほしいっス」
伊月
「(いよいよ火がついてきたな…)…ああ」
笠松
「(ったくエースがこんなツラしてたら断る理由がねぇぜ)わかった」
試合再開直前に彼らの近くにいた黒子はピリッ…と彼らの緊張を感じており、再開された試合でも黄瀬と火神が発する緊張感に観客は静まり返っていた
その頃とあるお店で桃井とコーヒーを飲んでいる青峰は唐突に「なぁ…運命ってもん信じるか?」と言った
その事に桃井は「…はい?」と返事をしながら口の端からだー…と少し飲み物を零しており、「何言ってんの…?何言ってんの…!?」と青峰に熱がないかを確認するようにおでこに触った
すると青峰は「熱なんかねぇよバカ!!」と返事をして、「ガラにもねぇのはわかってるけどよ」と話を始めた
青峰
「最近ふと思うんだ、俺達5人「キセキの世代」とテツが同じ時期に揃ったのは単なる偶然なのかってよ。イミがあるかなんて知るわけねーけど、なんとなく感じることもある
同じチームにいたこと、その後敵同士になったこと、この大会で全員集まったこと、そんで運命なんてもんがもしあるなら、火神が俺達の前に現れたことも、「キセキの世代」と同じ存在でありながら「キセキの世代」とはならなかった存在。「キセキの世代」と同じ才能を持つ、最後の覚醒者
「キセキならざるキセキ」そして運命の影と出会った、真の光」
そう青峰が言っていると会場では火神が黄瀬のことを抜かしダンクを決めており、その事に選手は目を見開いた
火神
「…勝ちっ!!」
黄瀬
「こんにゃろ…!」