第33章 洛山VS秀徳
秀徳の練習は帝光と同じかそれ以上に過酷なものだった。中学で腕をならした者が、毎日のように次々とやめていく。ましてや1年生で練習後に居残りする者などほとんどいなかった
そう語る緑間はほとんど人がいない体育館でシュート練をしていた。そんな彼のシュートを見た高尾はブフッとまた笑っていた
緑間
「何がおかしいのだよ」
高尾
「いやあ…何度見てもすげーし…それに、高すぎ…!シュート」
緑間
「うるさいジャマをするな」
高尾
「ワリーワリーいや否定する気はないぜマジ!」
彼の言葉を聞いた緑間は「…フン」と笑い、「…それより、どーゆうつもりなのだよ?」と高尾に問いかけた
なんの話かわからない高尾は「へ?」と声に出し、緑間は何の話なのかを話し始めた
緑間
「最近俺が残っている時は必ずお前もいる。それに、練習中も何かと張り合ってくるフシがある。俺に何か特別な敵意でもあるのか?」
高尾は話を聞いて口角をあげながら黙りこみ、「…まーな」と言った。緑間はその事に驚いたが高尾は気にせず「つかやっぱ思い出してはもらえねーか」と話を続けた
高尾
「俺中学の時に1度お前とやって、負けてんだけど」
緑間
「…」
高尾
「悔しくて引退後も練習続けて…そんでいざ高校進学したら笑うわマジ。絶対倒すと決めた相手が、同じ仲間として目の前にいやがる…けど今更敵意なんて持ってもイミねーしな
むしろお前に俺のことを認めさせたかった。張り合っていたのはそのせーかな?」
緑間
「…なぜ言わなかったのだよ?」
高尾
「はい?」
彼はまたブハッと笑い出し、彼を見た緑間は「なぜ笑う」と怒っていた
高尾
「そっちこそなんでだよ!?言うの?俺が?「僕キミにボコボコにされてから頑張ってきたんだ!認めて!」って?ダッセェ!!そんなつもりねーだろーけど、むしろまだ認めるんなよ
俺はただお前より練習するってただ自分で決めたことやってるだけだ
そのうち思わずうなるようなパスしてやっから、覚えとけよ真ちゃん!」
緑間
「…その呼び方はなれなれしいからやめろ高尾」