第33章 洛山VS秀徳
その頃誠凛の控え室では降旗が洛山対秀徳戦の第4Qが始まったことを知らせており、相田はもうすぐ出番だからと「荷物持ってコートサイドに移動!」と指示を出した
日向は前の試合の経過を降旗に聞いていて、聞かれた彼は「それが…」と話を少しした
コートサイドに着いた誠凛は点差を見て目を見開いた。63対49と秀徳が16点負けていたからで、小金井は「ハーフタイムまで同点だったのに…と声をもらした」
赤司対緑間は未だ続いており、木村は少しでもと赤司の後ろでスクリーンの体勢に入っていたのに彼はそれをかわした
「え…!?」
宮地
「(今完全に死角だったろーが…!赤司の眼は鷹の目並の視野もあんのかよ!?)」
「だめだ…ボールこそ渡ったが…赤司のマークは外れない…!」
緑間
「(ダメだ…シュート体勢には入れない…だが…)」
高尾
「(シュートもドリブルも…あらゆる動作に入った瞬間カットされる…あの真ちゃんが…マジで一歩も動けんねぇ…!!)」
緑間を見た高尾はせめてパスはと思い「ヘイ!」と声を出すと緑間は反応しパスを出そうとした。だが赤司はそのパスを出す前に起こる「トリプルスレット」というすべての動作に備えた状態を見逃さずカットをした
それを見た大坪は「パスを出すことすらできんのか!?」と目を見開き、青峰は桃井と外を歩きながら「トリプルスレット」について話していた
青峰
「逆に言えばどの動作も必ずそこから開始するってこった。バスケット選手はどんなに速く動いても次の動作の直前一瞬その姿勢に入っている
赤司の先を見る眼はその一瞬を見逃さない。あいつのDFの前では、動くことすら許されねぇ」
ボールをカットした赤司は宮地と木村のDFが来たため「どいてもらおうか」と声を出した。2人はもちろん退きなどしなかった
だが赤司は先程の高尾と同じように彼らを倒れさせ、「いいや僕の命令は絶対だ」と進み始めた。2人はなぜたってることができないのか不思議に思っており、また海常も同じことを話していた
小堀
「なっ…!?どうなってんだあれは…」
黄瀬
「「アンクルブレイク」高い技術を持つ高速ドリブラーが相手の足を崩し転ばせることっス。相手の軸足に重心が乗った瞬間に切り返した時のみ起こせる現象。未来が視える赤司の眼は、それを容易く引き起こす」