第33章 洛山VS秀徳
火神
「スンマセン遅くなりました」
日向
「おっせよー!」
相田
「ちゃんとバッシュ買えた?」
火神
「うす」
黒子
「はい」
一足遅れて会場に着いた火神と黒子はすぐに控え室に向かい準備を始めた。木吉は時間を確認すると「…そろそろだな」と呟き、洛山対秀徳の試合のことを口に出した
降旗はその声が聞こえたのか、洛山がどれくらい強いのかを問いかけた。その事に日向は「目の前の相手以外の話はあんまするべきじゃねーけどな」と返し、降旗の謝罪を聞いてから「いいよ。知識として知っとけ」と話を始めた
日向
「WC開催第一回からずっと出場し続けている超強豪だ、I.Hもほぼ同様。優勝回数は過去最多、最近の戦績は5年間連続三大タイトル総ナメ。一言で言えば高校最強だ」
降旗
「…」
日向
「そしてその中でも今年は過去最強の布陣と言われている」
火神
「「キセキの世代」、赤司征十郎…すか」
日向
「ああ…だがそれだけじゃない。実は今日もう直に見たんだが、「無冠の五将」って覚えてるか?「キセキの世代」に影に埋もれた5人の天才」
福田
「…え?まさか…」
日向
「木吉と花宮...そして残り3人は全て洛山にいる。赤司と共に」
コートの近くには赤司と火神が靴屋でぶつかりそうになった男、先程相田が転びそうになった時助けて男に、牛丼屋で火神よりも食べていた男がいた
その事を聞いた降旗達は少し怯えていたが、他の人は少し険しい顔になっただけだった。その中に名前がいないことに気づいた相田は口を開いた
相田
「黒子くん火神くん、名字ちゃんは?」
木吉
「ああ…交通費に怒ってたな…」
火神
「ああ、アイツなら洛山対秀徳の試合見に行った。です」
小金井
「え!?なんで!?」
黒子
「…今回の試合は名字さんにとって、希望…ですから」
そう言う黒子の表情は少し陰っており、彼らは特になにも干渉しなかった
当の本人の名字はスカウティング用の席でただコートを見つめていた