第32章 海常VS福田総合
まず試合は海常ボールからスタートし、笠松は黄瀬にボールを回そうとしたが灰崎のDFを見てドライブで敵を抜いた。彼のドライブは夏よりキレが増しているようだった
そしてボールは森山へと渡り、独特なフォームで3Pシュートを決めた
小金井
「おおー相変わらずあのフォームでなぜ入る!?」
土田
「回転も汚ったな…というかほとんどかかってないぞ!?」
日向
「自分の撃ち易さを最優先に練習してきた型なんだろーな。結果それがブロックしずらい独特な間合いをつくる。彼だけの武器になってるんだ」
灰崎は森山をジッと見ながら「へぇ…いいなァ。それ」と呟いた。試合が再開されると今度は福田総合のボールへと変わり、そのまま石田からSGの望月へパスが回された
望月はそのままゴールへと攻めて行き、スクープショットを撃った
火神はその様子を見て「黄瀬はまだボール持ってねぇが…」と言っていると、黒子は黄瀬がボールを持つことを察知し、「…いえ…来ます」と返した
黄瀬は先程望月が行ったスクープショットを同じように返した
「うわぁぁマジか!?さっき見た技を一瞬で…」
「やはり伊達じゃない!「キセキの世代」黄瀬涼太!!」
日向
「うおっ…」
「よぉーし、ナイッシュー黄瀬ー!!」
黄瀬
「もっと本気で来いよ。それともさっき言ってたことは口だけっスか?」
灰崎
「…やっぱりお前と仲良くすんのはムリだわ、マジで。なんせ俺とスタイルがやたら似てっからなぁ」
灰崎は黄瀬をマークにつけたままボールを受け取り、森山と同じ変則シュートを放った。そのボールはなんともなく入り、火神は「まさか灰崎は黄瀬と同じ…!?」と予想したが、黒子がそれを否定した
その頃海常は取り返そうと攻撃を始め、また森山にボールを回した。が、彼は投げた時に違和感を持った
灰崎
「あーダメダメ。そりゃもうお前のもんじゃねぇよ」
黒子
「灰崎くんは黄瀬くん同様見た技を一瞬で自分のものにする。ですが…リズムやテンポだけ我流に変えてしまうんです
見た目が全く同じでリズムがわずかに違う技を見せられた相手は無意識に自分本来のリズムを崩され。その技が使えなくなる。灰崎くんは、技を奪う」
森山のシュートが外れたのを見た彼は「俺のもんだ」と言い、あの時のように親指を舐めた