第31章 WエースVS光と影
火神の流星のダンクにより誠凛が逆転したことに会場が盛り上がっていると、木吉は「まだだ!!」と叫んだ。氷室はボールを走り出した紫原へ投げた
止めようとした火神も限界が来たのか床に膝をついており、そのまま紫原はゴールへ跳んだ。が、跳べていなかった
その事に氷室は火神の3Pシュート時に彼が跳ばなかった事を思い出し、跳べなかったのかと納得した。そして「木吉PGから以降淳は今までにないほど連続の跳躍をあの巨体でしてきた。その負荷にヒザが耐えきれなくなっていたのか…」と納得していた
紫原
「(ふざけんな…!ゴールはすぐそこだ。跳べなくても放ればいいだけ…)」
黒子
「決して意図していたわけではありません。それでもこれは木吉先輩達の執念の結果です。だからこれで終わり、だ!!」
そう言いながら黒子は跳んで紫原の手にあるボールを弾き飛ばし、その瞬間に残り時間は0になり、試合終了となった
誠凛は1点差で何とか陽泉に勝利し、勝ったことを喜んでいた
黄瀬はその様子を見ながら黒子の事を見ていた
黄瀬
「(黒子っちは気づいてた。紫っちが跳べないことを。けど決して確証ではなかったしあっても信じるにはあまりに低い可能性のできごとだった
それでもなお一歩も迷いなくブロックへ向かった。諦めるってことを知らなすぎっスよ…ホント)」
その頃岡村は鼻で息をめいっぱい吸い、悔しそうに吐いた。劉と福井は悲しそうにしており、氷室は目をつむっていた
その後彼らは整列し、それぞれ握手を交わしていた
氷室
「負けたよ…タイガ。約束通り…もう俺は…兄とは名乗らない」
火神
「…ああ、わかったよ」
そんな彼らのやり取りを黒子が黙って見ており、今度は木吉と紫原に視線を向けた