第31章 WエースVS光と影

そこにちょうど相田が戻ってきて会場の騒ぎよう等に「どうかしたの？」と聞くと土田が火神が紫原を止めたことを説明した。そして「希望が…見えてきたかもしれない…！」と言った

相田は「まさか…火神くん…！」と彼の事を見ると陽泉の選手も彼を見て「これがゾーンか…！」と目を見開いていた



青峰
「黄瀬と何か喋ったみてぇだが…おかげでなんかふっ切れたみてーだな」


桃井
「ゾーンに入ることを諦めてプレイしたことで結果的に雑念が消えて、逆に入れてしまったってこと？」


青峰
「そう単純なもんでもねーけどな、ゾーンに入る条件は人それぞれ違うしその条件を満たせば必ず入れるってもんでもねぇ
（とはいえ火神にとっての条件は…なんとなく察しはつくけどな…）
まあ火神の意志やチームの意図はなんにせよ、ゾーンに入ったことに変わりはねぇ。とりあえずこっからの火神は、見物だぜ」



火神の迫力に中からの攻めを諦めた福井はトリプルチームがついている氷室にボールを回した。止められるかと思いきや彼はフェイクにフェイクを重ね３人を抜いた
そんな彼の前に火神が出てきて、氷室は「止められるつもりか？」と思いながら陽炎のシュートモーションに入った

火神は１度目のリリースタイミングで跳び、氷室にブロックの体勢をとっていた。氷室はそのまま落ちるだろうと思いきや火神はまるで浮いているようで、２度目のリリースタイミングまで彼の上を跳んでいた
そして彼は氷室のボールを叩き落とした



劉
「なに！？」


伊月
「火神！！」


小金井
「うおおナイスブロックー！！」


「高っ…いやっ…長ー！？あんな跳べる人間いんのか！？」


「陽炎のシュートを止めたー！？」



黒子は彼らが驚いている隙にこぼれたボールを拾い、火神へパスを出した。そして彼は3Pラインからシュートを撃ち、入ったかどうかを確認する前に戻り始めた

そのボールは入り、日向は彼を「緑間かよ…！」と言っていた。氷室はそんな彼を見ながら呆気に取られていた